![]() |
2006.10.23 Monday
SG-1000
22歳で就職した。
給料をもらって、親に何か買ったというような覚えもない。 親不孝だったか…。 24歳の時に、当時の自分としては大枚をはたいて、エレキギターを買った。 それがSG-1000というヤマハのエレキギターである。 当時、高中正義というギタリストがいて、ファンだった。 何枚かLPを持っている。 高中正義は、SG-2000というモデルを使っていて、これは20万円だった。 当時の国産のギターでは最高峰だった。 ギターのボディとネックの部分が一体になっているのだ。 スルーネック構造といって、それだけ大きな面積の木材が必要だから、当然値段も高い。 その一つ下のモデルがSG-1000である。 ボディが一つの木材ではなくて、三つの木を貼り合わせて作っているのが一つの特徴である。 ボディが厚くて、すごく重い。 左右対称で、きれいなデザイン。 色はブラウン・サンバーストといって、中央部が茶色で、縁の部分が黒になっている。 調べてみると、今でも作っているんですね!(でも、値段は倍になっている!) http://www.yamaha.co.jp/product/guitar/column/eg/col05103101/003.html 買ってから25年。 毎日のように弾いた頃もあったし、じっとスタンドに立っているだけの時期もあった。 子どもが小さい頃は、部屋の奥の方にしまっていたなあ。 何度か大手術をしている。 音が合わなくなって、ブリッジの位置を変えてもらい、古くなったパーツを全部交換して、きれいにしてもらい、最近ネックとフレットをリペアしてもらった。 いくつかのギターがあるが、このSGが一番の古株である。 今日、西日が差す窓のそばのSGを眺めていて、おじいさんの古時計ではないが、この25年間、ずっとそばにいたなあ、と思った。 最近は、レッスンにも持って行くようになった。 とにかく、重いのだが、ここまでくると、もうモノではない。 長い歳月をともに過ごした仲間という感じになる。 リペアしてもらった楽器屋さんがすごく上手なので、25年の歳月を感じさせない。年をとった僕よりも、若々しく感じる。 そこここに傷があるが、それも歴史だ。 年とともに、モノに対する執着がなくなってきたが、こいつには逆に執着が増えている。 別に名前をつけているわけでもなく、特に意識していたわけでもないが、気がついたら25年経っていた。 ここに来て、25年…。 今日の夕方、夕日をあびて、ギターが話したような気がした。 |
![]() |