考えたこと2

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メジャーとマイナー
メジャーとマイナーというと、昨今では大リーグの話かと思われるが、そうではない。

メジャーは大衆的、マイナーはマニアック、という意味もあるが、そうでもない。

音楽の長調と短調のことだ。

もとの音に三度ずつ音を積み上げていく。
最初の音がドだとすると、ミは長三度で、ドミソはメジャーの和音になる。
ミを半音下げたミ♭にすると、これがドに対して短三度になり、ドミ♭ソになると、マイナーの和音になる。
コードでいうと、Cがメジャーで、Cm(シーマイナー。センチメートルではない)が文字通りマイナーの和音になる。
一般的にはマイナーのコードで始まる曲は短調、メジャーのコードで始まる曲は長調になる。

どんな曲がマイナーでどんな曲がメジャーかというと…。

ピンクレディの曲は、マイナーが多い。「ペッパー警部」や「UFO」、「サウスポー」、「ウォンテッド」、「カルメン77」など。
キャンディーズはメジャーの曲が多くて、「年下の男の子」や「春一番」など、明るい。
ユーミンでは、「埠頭を渡る風」や「あの日にかえりたい」がマイナーで、「やさしさに包まれたなら」や「12月の雨」、「ルージュの伝言」などがメジャーである。

メジャーの曲は明るい響き、マイナーの曲は暗い響きである。

ずっとそう思ってきたが、考えてみると不思議なことだ。

僕にとっては、実際に長調は明るく、単調は暗い。小学校や中学校の音楽の授業でもそう習った。
小学校の音楽室で、先生がドミソとラドミの和音を、こっちが明るい感じ、こっちは暗い感じ…と弾きわけてくれて、ごく自然に「その通りやなあ」と思ったし、その時から印象は変わらない。

君が代はマイナーでちょっと暗い感じだし、アメリカの国歌はメジャーで明るい感じがする。
本当にそう感じるのだ。

しかし、明るいとか暗いとかいうのは、主観の問題だろう。

そういう風に教えこまれて、明るい、暗いを決めたわけではない。それが、不思議だ。
誰もがそう感じるのだろうか。

文化が違えば、違うかもしれない。
インドの音楽やイスラムの音楽を聴くと、短調なのか長調なのかわからないものもある。
浄瑠璃の三味線などは、短調っぽいが…詳しくはわからない。
西洋音階でいう、三度の音がもともとない音階になると、長調・短調の区別がつかなくなるのかな…。

しかし、ドレミファソラシドで作られた音楽でいうと、長調は明るいし、短調は暗い。

一体、誰が決めたんだろうか…。

人間の脳の奥深い部分に、イブの時代から刷り込まれたものがあるのだろうか。
それとも、所詮はここ数百年の産物なのだろうか。

ひょっとしたら、音楽の授業の時に、マイナーの曲を聴いて、「どこが暗いねん…」と思ってた人もいるのかもしれない。

自分の気持ちさえわからない自分だから、自分の感性に自信がない。

メジャーとマイナーというのは、はたして人類の共通言語なのか…。





| | 考えたこと | 10:56 | comments(2) | trackbacks(0) |

コメント
ちょっと補足ですが「君が代」は単純な「短調曲」ではなく
昔の雅楽に基づいて作曲されているので、西洋音楽の調性
とは異質の曲感です。
君が〜 からの前半はマイナー・コードが、千代に〜 の
後半はメジャー・コードが強引に当てはめられていますが
古式の日本音楽には和声的な考え方がなかったのです。
アイリッシュ・ミュージックもそうで、最近になって
やっとこさギターが使われるようになったので、コードを
当てはめて弾いていますが、古来アイルランド音楽にも
和声は存在しなかったそうです。

Jazzの世界では、コードを無視した「モーダル」な演奏
すなわち旋律主義的演奏をする一派も存在しますね・・・・

インド音楽には、半音の間にいくつも音が存在すると
言われています。西洋音楽理論は便利ですが、僕らの
親しんでいる音楽のほかにも、面白い音楽が、世界中
にあるようですよ。

| Northfield | 2006/10/22 11:49 PM |

ありがとうございます。

たしかに、君が代は単なる短調という感じではありませんね。

昔のアイルランドもですか。

知らず知らずのうちに、西洋音楽理論に当てはまらない音楽を知らなくなってきていますね。

ここまで来てしまうと、世界中の面白い音楽というものを「わかる」ことが難しくなってきているような気がします。

それは、良いことではないのでしょうが…。

あ、そういえば、寄席のお囃子にはにぎやかなのと、静かなのがありますが、長調とか短調とか、意識したことはなかったですね。

なるほど。

音楽にも、グローバリゼーションの波が来ているという事かもしれませんね…。


| suzy | 2006/10/23 1:46 AM |

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