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2006.08.28 Monday
CDのまとめ借り
最近、TSUTAYAに行くと、CDを10枚くらい一度にカゴに入れてレジに持っていっている人をよく見る。
一度にそんなに借りて、どうするのか…と思っていたが、そういう人はおそらくipodなどのデジタルプレーヤーにどんどん曲を突っこんでいるんだと思う。 とりあえず、入れておいて、後で聞こう…ということだ。 パソコンにCDを入れると、勝手にハードディスクに録音が始まり、あとでプレーヤーをつなぐと、プレーヤーに曲のデーターが転送される。 テープもCDもMDも何も要らない。 だから、ヨクナイと思えば、その音楽ファイルを削除すればいいだけだ。 こうなると、音楽は完全に「データー」になる。 CD1枚借りて300円とすると、10曲入っていたとして、1曲が30円である。 昔なら、LPレコード1枚が2000円くらいで10曲とすると、1曲が200円。何と1/6以下の値段である。 モノの品質というのは、そのモノの価格がある程度以下に下がると、低下しても問題にならない、という傾向がある。 安いモノは品質が悪くて壊れても、ユーザーはそんなに文句を言わなくなる…ということだ。 音楽も、そうなってきているのではないか…。 どんな音楽でも、作ればよい。 品質は問われないから。 もちろん、本当に売れるためには、いい曲でなければならないし、真剣に作っているだろう。 しかし、粗製濫造の音楽が出てきても、今の時代、問題にならないと思う。 作り手のレベルが下がっても、容認されるだけの状況ができてしまった。 アメリカでは、大きなレコード会社が潰れたという。 原因は、音楽のダウンロード販売らしい。 もう、アメリカでは音楽は「データー」になってしまったようだ。 たしかに、流通コストも下がるし、ジャケットの紙も、入れ物のプラスチックも要らないので、安くできるのはもっともだが…。 古い時代の人間になってしまったのか…音楽が「データー」になることには、どうにもイヤな感じが残る。 ほんとにこんな状態になって、いい音楽が出てくるのだろうか。 |
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