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2005.11.03 Thursday
ボールにのってこけた騒動
11月3日には思い出がある。
生まれて初めて入院した日だ。 小学校4年の11月3日に友達のH君と路上でボールを蹴って遊んでいて、ボールの上に足がのって、ころんで頭を打って、気を失った(らしい)。 家の近所だったので、H君はすぐに家に走っていって、母に事態を伝えた(らしい)。 その時には、僕は気がついて、足を引きずりながら歩いて帰ってきた。(これは覚えている) 数分の事だろうが、当時は車も少なかったので、道路の上に寝ころんでいてもひかれないような時代だった。 それから、夕方まで寝て、起きてから柿を食べた。 食べたら、すぐにもどしてしまい、どうやらちょっと具合悪い・・という事になったと思う。 今なら救急車を呼ぶんだろうが、当時はよほどの事がないと、救急車を呼ぶというような習慣はなかった。 母の叔父さんが、近所から車で来てくれて、それに乗って近所の救急病院に運ばれた。 生まれて初めて目が回ったのもその時だ。 病院のベッドに寝て、天井に吊ってある、小さなライトがたくさんついている丸い照明を見ていたら、そのライトが本当にグルグルと回りだした。 本当に目が回るというのは、景色がグルグルと回るということを初めて知った。 何をしたのかはあまり覚えていない。 注射をして、脳波をとったのは間違いないと思う。 結局その夜は一晩病院で過ごした。 軽い脳震盪だったんだと思う。 救急病院に着いたのが夜の7時過ぎで、翌朝退院した。(救急病院だから、一晩しかいられない) 病院では、母が横についていてくれた。 その時に、退院したら何か食べたいものがある・・・という会話をしたことだけ、よく覚えている。その食べ物が何だったかは覚えていないのだが・・・。 学校は数日休んだ。 一月後くらいに、もう一度脳波をとったと思う。 異常がなかった・・ということで、ボールに乗っかってこけた騒動はそれで終わった。 その次の年も、そのまた次の年も、11月3日が来ると、母から「今日は厄日だから、外で走り回らないように・・」と言われたことを思い出す。 数年たって、さすがに、言われなくなったが、今朝新聞の11月3日という日付を見て、また思い出した。 うちの息子二人は、いずれも小学校で入院した経験があるが、彼らも初めての入院のことはずっと忘れないのだろうか。 入院、というのは、日常から離れて、完全に別の世界に行く、というイメージであり、だから忘れられないんだろうか。 僕にしてはめずらしく、日時とセットになった思い出である。 |
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