考えたこと2

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17歳の時間
コンピューターのファイルを検索していたら、数年前、高校時代に書いたクラブの機関誌のメモが出てきた。
それは、実際に戸棚を整理していたら、ワラ半紙の機関誌が出てきて、それを書き写したものだ。

機関誌を見つけたときに、ちょうど高校時代のクラブの友達I君とメールのやり取りをして、そんなものが出てきた、と書いたら、ぜひ教えてほしい、というので、クラブの掲示板に書き込んであげた。

紙上討論会、ということで、K,S,I,Tの4名が討論している、というもの。
ここにさわりの部分を再録すると・・

K:寝ている時は幸福だ。
S:つまりわずらわしい事がない。人間づきあいがなくていい
  オカシイナァ・・・・
  金などよりも人間関係に幸福が存するのでは。
I:幸福とは一瞬のものではないだろうか。
S:信じれる人がいることが幸せだと思う。
K:信じてくれる人がいることが幸せだと思う。
S:雑談しているときは僕は楽しい。
T:過去を回顧できる余裕のある時が幸福やなあ。
全員:論題が悪かったなあ。変えへんか。
   変えよ!変えよ!やっぱりやるんやったらおんなの話やなあ。
   (全員一致)

ここから先はやめておきます。

これを読んだI君は落胆して、こんなんやったんか・・・とがっかりした様子だった。
もっと高尚なハナシをしていた記憶があったんだと思う。
実際にはしていたかもしれないけど、茶色に染まった機関誌には、こんなことしか書いてなかったのだ。

I君とは、よく家の近所の公園のベンチに男二人ですわり、色々なことを話しあった。
あれは20歳の頃だったから、その頃の記憶があって、がっかりしたのかもしれない。

でも、まがりなりにも、幸福について考えていたんだ、という17歳の時間をワラ半紙に残しておいて、良かったと思う。
ガリ版を切って、ローラーにインクを付け、転がして印刷したことを思い出す。コピー機など無かったから。

I君はその後1年ほどで亡くなってしまった。

病状を聞いて、一度勤め先に会いに行って、クルマで新幹線の駅まで送ってもらって、手を振ったのが最後だった。

もう一度、あの公園のベンチでハナシをしよう、と言っていたのに、果たせぬ約束になってしまった。

もし、ハナシができたなら、幸福について、もう一度討論したかった。

僕は、今でも、幸福は人間関係のなかにあると思っている。

そんなことを、テキストファイルを見て、思い出した。
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