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2005.10.15 Saturday
できそうで、できないこと2
15年ほど前、近所のスポーツクラブに入って、毎週泳いでいた。
泳ぐのは10年以上ぶりで、クロールで泳ぎはするものの、ちょっと泳いだら頭が痛くなって、休まないといけない・・という状態だった。そのことを水泳部だった会社の後輩に話した。 どうも、頭が痛くなるのは酸欠のせいだろう・・と僕が言ったら、「どうして酸欠になるんですか?」と聞かれ、「息つぎするのが下手で、空気がちゃんと吸えないからだろう。」と言ったところ、彼は「ふ〜ん・・」と言って、「ひょっとしたら、水の中で息を吐いてないのとちゃいますか?」と言う。 この言葉は、晴天のへきれき、というヤツだった。 「えー、水の中で息を吐く?」と言ったら、「そら、そうでしょう。吐いとかないと、吸えないでしょ。」とのこと。 よく考えたら、当たり前のことだが、小学校の頃からプールで泳いでいたものの、それまでそんなことは考えたこともなかった。 その時まで、水の中では息を止めるものと思いこんで生きてきた。 きっと、小学校1年の時に、水の中で息を止めて、ぽっかり浮かぶ練習をした時から、水の中では息を止めるもの、と刷り込まれたんだと思う。 水の中で息を止めずに、吐いて、顔を上げた時に息を吸えば、普通に陸の上で呼吸しているのと同じだ。途中で息を止めるから、呼吸が苦しくなる・・・当たり前だ。 よく、あの時に彼に話をしたものだと思う。 そうでなければ、きっとすぐにやめていただろう。 その後、水の中で息を吐いて、顔を上げた時に息を吸うようにしたら、頭が痛くならず、楽に泳げるようになった。 これは、できそうで、できないことだと思う。 水の中で息を吐くというのは、けっこうこわいことだ。 吐いたら、吸わないといけない。 その時に、水中にいたらどうする・・・と思う。 息ができなくなるではないか。 でも、水泳部の彼にとっては、当たり前のことだったし、あとで考えたら、当たり前のことだった。 でも、できそうで、できないことですよね。 そんなことない・・・ですか。 |
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