考えたこと2

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トリチウム汚染水
トリチウムで汚染されている福島原発のタンクの水だが、ようやくそれについて問題にして話す雰囲気ができてきたようだ。
新聞に「トリチウム汚染水」という言葉が使われたことでも、そういう時期だとわかる。

このトリチウム汚染水というのは、日本でも外国でも、他の原発では薄めて流しているという事実は、だいぶ前から言われてきた。
じゃあ、なぜ薄めて流すために、あんなにたくさんのタンクを作ったのか?ということだ。

それは、東電をはじめとする関係者が、マスコミ等で流されている「放射能汚染」についての空気を読んで、今流すと文句が出るだろうから、とりあえず貯めておこう、という処置をしたからだと思われる。
世間の空気を読んだ、ということだ。

科学者の間では、どうしてトリチウムを薄めて流さないのか、ということは言われていたが、彼らも世間やマスコミの空気を読んで、それを声高に言わなかった。

今回の「タンクのトリチウム汚染水は、海に流す」という件で、地元の漁業関係者は「トリチウム汚染水を流したら、海産物が放射能に汚染されるという風評被害が出るだろうから、流すのには反対」と言っている。
漁業関係者も、他の原発や外国では流しているという説明に納得したのだと思う。
それでも「風評被害」が恐い、ということだ。

じゃあ、その風評被害を広めたのは誰だ、ということになる。
それは一部の原子力関係者たちと、マスコミが第一だろう。

フクシマには人が住めなくなる、と言った人たちは今どうしているのだろう。
放射能について恐い恐いと煽っていた人たちは今どうしているのだろう。
今こそ、「自分たちは間違っていました」くらいのことは言えないのだろうか。

マスコミには、科学について詳しい人はいないのだろうか。
「他の原発では流している」という事実を取材する人はいないのだろうか。
記者すら世間の空気を読んで、取材するのをやめているのだろうか。
無駄なタンクを作るために、どれくらいのお金が使われたのだろうか。
そのお金は、主に税金だとわかっているのだろうか。
その分を社会保障に回して、少しでも若い人たちの負担を減らそうとは思わないのだろうか。

事故の直後は仕方なかったと思う。
やはり放射能は恐いからだ。

しかし、もう冷静に科学を信じてもいいのではないか。
少なくとも、日本の他の原発でやっていることをやって、風評被害が出るのを避けるためには、マスコミの役割は大きいだろう。
マスコミ各社が「トリチウム汚染水は、他の原発では薄めて流しています。だから、福島でも海に薄めて流すのは問題ありません。みなさん、風評被害を出さないようにしましょう。」と言えばいいのだ。

今や誰もマスコミは間違ったことを言わないとは思っていない。
過去の間違いを訂正すればいいのだ。

間違うことは仕方ない、でもそれがわかって放置するのは罪だ。
せめて、それくらいのことはやるべきだろう。

マスコミは、未だに帰れない人がいて、まだまだ復興できないと言うが、その状態を作り出したのは、自分たちが原因なのだ。
センセーショナルな物言いは、大衆に受ける。
だから、そちらに走った。

でも、もうそれを訂正するべきだ。
せめて、事実を報道してほしい。

それがマスコミの義務ではないか。

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