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2017.04.20 Thursday
追悼 渡部昇一
渡部昇一が亡くなった。
この人の本は10冊以上読んだ。 「知的生活の方法」や「指導力の研究」「腐敗の時代」「レトリックの時代」「英語教育大論争」「ドイツ参謀本部」などだ。 本棚を見たら、そんな本が並んでいた。 たしか高校の頃、「知的生活の方法」を読んだような気がする。 学校の課題か何かだった。 親が読んでいた関係で、本屋で目に止まった。 たしか、「指導力の研究」か何かを読んで、面白かったので、それから買って読むようになった。 「レトリックの時代」は修辞学について書いてあり、面白かった。 この人は自分自身、そういう才能に恵まれていたと思う。 専門である英語関係の著作は、なかなか興味深かった。 日本式教育の、文法をちゃんと身につけて英語を精読するというやり方を、いい方法として書いていた。 今の、まず英語を聞いて話す、というやり方とは真っ向から対立する。 でも、この人の英語論を読むと、それが正しいように思う。 ぼくは今でもそう思っている。 歴史の本も何冊か買ったが、結局積んだまま読んでいない。 晩年は右寄りの論客という感じだった。 着物を着ている姿をテレビで何度か見た。 ああなってしまうと、若い頃のキレがなくなったような感じだった。 でも、山本七平、岸田秀と並んでよく読んだ。 晩年の著作は知らない。 でも、若い頃のこの人は本当に鋭かったと思う。 惜しい人が亡くなった。 合掌。 |
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