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2017.04.10 Monday
仕事の意味
こないだちょっと書いたが、仕事の意味というようなものは、なかなか教えられない。
最終的には自分で意味付けすることだと思う。 人それぞれ、仕事の意味は違う。 たとえ同じ仕事をしていたとしても、その仕事にどう取り組んでいるかで、意味は違うだろう。 そもそも、仕事の意味など考えなくても、仕事はできる。 でも、長くやっていると考えてしまうものでもある。 意味を与えることで、面白くない仕事も面白くなる。 思い出すのは、トム・ソーヤのペンキ塗りの話。 一度ここでも書いたことがある。 塀にペンキを塗るという仕事は単調で面白くないかもしれない。 それをためつすがめつ、いかにも楽しそうに塀をにらみながらやると、それを見ていた人もやりたくなる。 しまいには、トムにいろんなプレゼントをしてでもやらせてほしいというのだ。 仕事って、そういうものだ。 この話は、トムがまんまとペンキ塗りをみんなに報酬をもらってやらせ、その上で塗り終えて褒められるということだが、今から仕事を始めようとしている人には示唆に富んでいると思う。 「その企業での仕事の面白さは何か」を企業側は説明会で伝えようとする。 漫然とそれを聞いていると、ふーん、で終わりだが、その会社に行きたいと思って聞くと、なるほどそういうことか、という気づきがあったりする。 それが本当に自分も面白いと思えるかどうかが鍵だ。 そこに働く上での価値観が出てくる。 「何をしている自分なら、やりがいを感じることができるか」は人によって違う。 過去の経験や持って生まれたものもあるのかもしれない。 それが「これや」と思えるものに出会えるかだろう。 企業のページの「先輩の仕事紹介」などのページもそれと同じこと。 だから、採用のページにそういうものがある。 企業を受けようと思う人に見てもらって、仕事のイメージを持ち、そこにやりがいを感じることができるか、ということを事前に考えてほしいと思ってそういうページを作っている。 就職支援の仕事をしていると、そういう意図を汲んで考える学生が少ないのということに気づく。 自分の価値観と企業のやっていることの価値を考えないと、その企業に入って仕事をやりたいかどうかなどわからない。 そのために、自己分析だ、企業研究だということを口を酸っぱくして言う。 ぼくらの時代には全くなかったことだが…。 インターネットで不特定多数を母集団にして応募を受け付けることができるようになって、こんなことになった。 これは幸せなことかどうかはわからない。 |
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