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2015.03.18 Wednesday
忘れること
忘れることは、あまりいいことではないと思われている。
せっかく覚えたのに、忘れるというのはもったいないことだし、損したような気分になる。 脳の能力は充分に余裕があるので、忘れなくても新しいものは覚えられるはずだと思っていた。 でも、新しいものを創造するには、忘れることが必要らしい。 アメリカの「ジャーナル・オブ・エクスペリメンタル・サイコロジー」のにそういう論文が出たらしい。 忘れることで、新しいアイデアを思いつく。 創造性が高い人は、忘れることが上手だということだ。 発想の制約が小さい、ということになる。 忘れることが上手、というのはいいように言いすぎかもしれない。 忘れっぽいのだ。 そういえば、常識的な人はなんとなく物覚えがいいという印象がある。 物覚えがいいから、突拍子もない考えが出てこない。 そう考えると、なんとなく納得がいく。 しかし、年をとると忘れっぽくなる。 忘れっぽくなると、いいアイデアを思いつくか、というとそうでもないような気がする。 やっぱり若い人の方が、得意な感じがするなあ。 年をとって忘れっぽくなるのと、若い時に忘れっぽいのとはちょっと種類が違うんだろう。 年をとると、脳が固くなって柔軟な思考ができない、というのが一般的な考え。 本当にそうなってきたと思う。 一方若いときに忘れっぽいのは、なんとなく脳の余裕が大きくなっているという感じがある。 考えるスペースが広いというか、空いている棚がたくさんあるというか、そんな気がする。 だから、忘れっぽいと新しいものを思いつけるのだろう。 ぼくのように年をとると、せいぜいそういう考えもあるのだ、と思いつつ、できるだけ脳の中を広く空けることを考えたほうがいいのだ。 それはそれで、難しいのだが…。 |
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