考えたこと2

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ワープロの弊害
仕事でワープロを使うようになってだいぶ経つ。

ワープロの時代になって、文章を思いついたところから書いていって、後で並べ替えるという書き方に慣れた。
ワープロなら、「とりあえず書き始める」というやり方ができる。
読んでみて足りないところは書き足す。
手書きなら、その都度一から書かないといけないので、大変だ。
これがワープロの便利なところ。

その代わり、漢字が書けなくなった。
読むのは読めるのだが、簡単な漢字でもこの頃は思い出せない。
文字を書くという行為は、漢字の記憶とつながっているらしい。
そういえば、クルマ通勤で本が読めないのも影響があるのかもしれない。

ぼくは30歳過ぎまで紙とシャープペンを使ってきた。
もっぱら字を書いてきたのだ。
もちろん、学校時代はノートだったし、会社に入ってからは7mm方眼のレポート用紙だった。

仕事柄レポートを書くのは日常茶飯だった。
書くことが仕事の大きな部分を占めていたと思う。
あの頃は読みやすい字を書いていたし、漢字もたいがい書けた。
膨大な数の字を書いたと思う。

それを20年ほどかけて忘れようとしている。
代わりに得たものは大きい。
ワープロが発達しなければ、40代以降はあれほどの量は書けなかったと思う。

気がかりなのは子どもの世代だ。
ぼくは30年以上紙の世界に住んでいた。
それからワープロの世界に移ったが、子どもの世代は大学生になった頃から移っている。
まだ彼らはワープロの世界に入ったところ。
漢字は覚えている。
でも、彼らが30代、40代になったとき、どうなるのだろうか。
学生時代に勉強して覚えた字の読みは覚えているのだろうか。

アルファベットの国は、ワープロ以前にタイプライターというものがあって、一足先に紙の世界を離れている。
たしかに向こうの大人は字を書くのが下手だ。
かなりの地位の人でも、ビックリするような字を書くことが多い。
彼らは綴りを忘れたりしないのだろうか。

漢字とアルファベットは全く違う。
アルファベットは音を表し、漢字は意味を表す。
だから、話していれば音は意識されるのだろう。
したがって、彼らはタイプライターを使っても、字が下手になるだけで綴りは忘れないのかもしれない。

ところが日本語の場合、漢字は音を表さない。
日本語には意味が違うが、同じ音の漢字がたくさんある。
だから、漢字を間違えるのだ。
よくは知らないが、中国語はちゃんと漢字の読みと意味が合っているらしい。
これはひらがな、カタカナ、漢字を混ぜて使っている日本語の問題になる。

仮名交じりの漢字を使うというのは、日本語の特徴。
それがワープロの時代には、困ったことになった。

小学校、中学校、高等学校で紙の世界によほど馴染んでおかないと、漢字を忘れてしまう。

同音異義語をどうするのか。

これは国語教育の大きな課題だと思うのだが…。

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