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2011.01.30 Sunday
徒弟制度
焼肉屋で子供と話をしていたら、徒弟制度という言葉を二人とも知らないということがわかった。
たしかに、平成の言葉ではないかもしれない。 むかしは、徒弟制度でものを教えていた、という話。 昭和というより、明治以前かもしれない。 それでも、徒弟制度という言葉がどこかで聞けたのが、昭和の時代。 平成になると、もう徒弟制度という言葉自体がなくなりつつある。 言葉がなくなるということは、その制度がなくなるということだ。 そういう濃密な人間関係が苦手な人が増えているのかもしれない。 工場の現場でも、匠の技というのがコンピューターを使った工作に変わろうとしている。 工作機械の精度が上がり、ある程度まではできるようになってきた。 しかし、とぎすまされた人間の感覚には勝てない。 日本が世界で初めてクオーツの腕時計を作れたのも、組み込みの職人の技術があったからだという。 スポーツの世界でも、徒弟制度がなくなりつつある。 徒弟制度とは、ある種、義理人情の世界だが、それが契約に変わり、フリーエージェントなどの制度が生まれた。 おそらく、いろんなところで、徒弟制度がなくなっているのだろう。 もちろん、なくなることのよい面もあるが、悪い面もある。 一番悪いのは、年寄りは徒弟制度だと思っていても、若い人はそうではない、と思っている場合。 徒弟制度は信頼関係に基づいているが、それが一方的になっている。 全てを説明することが求められる関係。 これは難しい。 |
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