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2005.09.12 Monday
忘れられない一曲
こないだ、またライブに行った。
前回は70年代のヒット曲だったが、今回はその続編で80年代の前半の曲のコーラス。 今から20年〜25年前の歌になる。 プレイヤーとの距離が近くて、すごいエネルギーを感じたし、みんなが楽しそうに歌い、演奏しているのを聴くとこちらまで楽しくなる。 Can't Take My Eyes Off You(君の瞳に恋してる)という曲が、このグループのテーマソングになっていて、振り付けがあるのだが、前回と同じく、客席も一緒になって踊ってしまった。この曲はすごく好きな曲になった。 20代のころは、懐メロというと、軍歌だったり、古い演歌だったりして、当然興味はなかった。 でも、10年ほど前に、NHKの思い出のメロディーみたいな番組を見ていたら、太田裕美が出てきて、「木綿のハンカチーフ」を歌い始めた。えー、これが思い出のメロディになるのか?とびっくりしたおぼえがある。その当時で、発売後15年くらいか。 だんだん、思い出のメロディになじみが出てくる自分は、確実に歳をとっているが、この頃はそんなことも気にならない。イイ音楽は古かろうが新しかろうが、イイ音楽だ。 思い入れのある曲、ありますよね。 あの頃聴いた曲、あの場面で聴いた曲、誰かと一緒に聴いた曲など・・。 今回のライブで一番感激したのは、Sir Dukeというスティービー・ワンダーの曲。 今またギターの練習を始めたが、この曲が流行ったころは仕事で遅くなったが、どういうわけかギターをよく弾いた頃だった。 子供も生まれてなかったし、甲子園球場のそばのマンション住まいだった。自分で買ってきて組んだ安物のラックにレコードプレーヤーやアンプ、カセットデッキなどを載せて、ギターをつないで、もっぱらヘッドフォンで弾いていた。 今から思うと、この時期がギターを練習した最後の時期だろう。ここから進歩が止まっている。 Sir Dukeのサビのあとの部分のリフを弾こうと思って、何度も練習した。いつも最後のところでひっかかって、うまく弾けない。 Sir Dukeは、ジャズの巨匠であるデューク・エリントンに捧げる歌ということになっているが、歌詞とメロディがよく合っていてノリがすごくいい曲だ。残念ながらデューク・エリントンさんにはあまり面識がないのだが、曲の中に出てくるグレン・ミラーやサッチモにはお世話になったおぼえがある。 歌詞は、「音楽は世界中に通じるコトバだ。だれでも同じようにわかる。レコードにグルーヴがあるだけで、だれでも歌い、踊り、手拍子できる。・・・」というようなもの。 実は難しくて、歌詞の意味が全部はわからないが、サビのところの「キミも感じれるだろう(You can feel it all over)」のリフレインのところに来ると、感動してしまう。 こないだのライブでは、このリフレインの部分を何度も繰り返した。手拍子をしながら、ステージの上のプレイヤー、ボーカルが楽しそうに演奏し、歌っている顔を見ながら、一緒になって歌った。そしたら、涙が出てきた。 別にあの頃を思い出したわけでもない。郷愁でもない。今書いていると、たしかにそんなことがあった・・と思うんだが、その時は何も考えてはいない。音楽の力なんだろうか。 今度こそ、練習して、あのリフを弾けるようになろう。 今回、ライブに行って、Sir Dukeは忘れられない一曲になった。 これから、まだまだ忘れられない曲が増えてくる・・そんなふうに暮らせたらいいと思う。 |
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