考えたこと2

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夢を語る
大学でキャリアに関係した仕事をしていると、思いの外学生が将来の仕事について考えていないのがよくわかる。
ぼくらも、将来何をしたらいいかわからない、という感じだった。
就職前になって、求人票を見て考える、という程度のことだったと思う。
それでも、大学生の数が少なかったし、高度成長時代だったから、何とかなったのだと思う。

今はそういうわけにはいかない。
その対策として、高校でキャリア教育の時間などもあり、一応将来のことを考えさせているらしい。
それだからか、こういうことがやりたい、という夢を持っている大学生が多い。
特に資格養成系でない普通の文系学部(法・経・商・文など)は、自分でこんな仕事をしたい、という気持ちを持っていないといけない、ということだ。

夢を持つこと自体はいいことだが、単に持てばいいというものではない。
もう大学生になるのだから、夢を実現するためのステップも考えないといけない。
実現するステップを考えないなら、単なる空想だ。
夢はどんなに大きくてもいいが、それを実現するステップが重要だと教えてほしい。
でも、高校の先生は教員免許を取って、採用試験に通って先生になったのだから、分からない道を歩いてきていない。
だから、夢を持たせて終わりになっているのではないか。

将来の可能性は無限大だ、などという言葉は小学生に伝えるものだと思う。
年齢が上がるにつれて、可能性は狭くなるのが一般的。
例外はいるが、それはあくまでも例外だ。
高校でコースを選択していれば、そこでも可能性は変わる。
すでにチョイスしている、という事を伝えないといけない。
苦い言葉になるが、それは伝えないといけないのだ。
夢ばかりではダメだ。

プロ野球の選手になりたいという夢があるなら、甲子園に出場するランクの高校の野球部に入り、そこで活躍することが必要だろう。
そのためには、中学でどういうチームでどんな活躍をしないといけないということを考える。
みんながみんなではないが、今のプロの選手はそういう道をたどってきたのだと思う。
よほどのことがないと、高校3年になって、野球もやったことがない人が「将来はプロ野球の選手」などということはない。
ステップがわかっているからだ。

でも、一般の会社員になるのなら、そのステップは明確ではない。
そこが難しいところ。
語学とかコンピューターとか、問題意識を持つための読書とか一般的なスキルはある。
そのためには、こういう仕事をしたければ、こういう本を読んだり、スキルを習得したりすることが必要だ、というガイドが要る。
あるいは、自分がしたい仕事を見つけるために、どんな事を考えるべきか。
どんなふうに時間を過ごすべきか。
そういうガイドだ。

特に今の日本の文系の仕事は、大学で学んだことと関係がない。
全学部、全学科で求人が来る。
専門性は一切問われない。
だから、なおのこと決めにくくなる。

だからこそ、ほんの少しでもいいから、そういうガイドを伝えるべきだと思う。

| | 考えたこと | 23:32 | comments(0) | trackbacks(0) |
地方自治
シカゴの消防士のドラマが面白い。
ずっと録画して見ているのだが、消防士の一人がシカゴの市会議員?に立候補することになった。

話は議員の在り方に疑問を持った消防士が、地域の住民に勧められ、立候補するために住民の署名を集めるというところ。
なるほど、泡沫候補の立候補を食い止めるために、そういう制度になっているのかとわかる。

感心したのは、当選しても消防士の仕事には支障は出ないということだ。
アメリカの地方議員は仕事を持っていて、副業でできる。
平日の昼間に議会をやっていないのだろう。

調べてみると、250万人以上の人口のシカゴで、市議会議員の数は50人。
アメリカでは多い方だ。
ロスアンゼルスではたった15人しかいない。
尼崎は人口は40万人を切っているのに、42人もいる。

おまけに、市議会議員はボランティアに近いという。
カリフォルニア州では、報酬は月給400ドルらしい。日本円で4万円ちょっと。
たしかに、これだけでは食べていけない。

ネットを見ていると、「カリフォルニア州・バークレー市は、人口22万人で議員はたったの8人。市民が参加しやすいよう、議会は毎週火曜日夜7時から始まります。議員は市民の側を向いて座り、会議の冒頭では、市民が誰でも発言できます(外国人でも子どもでも一人3分×10人)。」という記事もあった。
市議会が、民主主義を体現する場になっているのだろう。
だから、アメリカは強い。

日本では地方議員のなり手がないということで、地方議員の年金を復活させようという動きもあるという。
これこそ本末転倒。
今の議員のシステムを根本的に変えることが、地方政治を活性化させ、民主主義を日本に定着させることになるのだと思う。

せっかく憲法改正をするのなら、そのへんも考えてやってほしい。
地方自治が民主主義の鍵なのだ。

みんなの生活から遊離した人たちが議員や地方政治をやっている。
だから、興味もなく、投票率も低くなる。
悪循環だ。

地方議員の民主化をやらないといけない。
市議会議員はボランティアにしよう。

| | 考えたこと | 00:18 | comments(0) | trackbacks(0) |