考えたこと2

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アイドル
ぼくらが若い頃、アイドルといえば女性では天地真理、南沙織、ちょっと遅れてキャンディーズ、桜田淳子、山口百恵、その後、ピンクレディそして松田聖子、中森明菜という感じだった。
男性では、ジュリー(沢田研二)、ショーケン(萩原健一)、その後、郷ひろみ、西条秀樹、野口五郎あたりだったか。

ぼくは歌謡曲にはあまり興味はなく、洋楽以外ではフォークとかニューミュージックとかいうジャンルが好きだったから、当時のガロ、チューリップ、オフコース、荒井由実、ハイ・ファイ・セットあたりをたどってきた。
レコードやCDが全盛期で、音楽は買って聞くものだったから、そんなにライブはやらなくてもミュージシャンは食えた。

半年に1枚や1年に1枚出るLPレコードが楽しみだった。
小遣いを握りしめて買いに行ったものだ。
当時買ったレコードは今でも捨てられない。

今は音楽がネット上で聞けるものになったから、ミュージシャンは大変だ。
みんながネットに接続し、Youtubeで聞いたり、ストリーミングで聞いたりする時代になる。
音楽が、希少材から消費財になった。
聞き方も多様化し、聞く人の好みも多様化した。

昔は音楽は座って、集中して聞くものだったが、今や生活の中で流れているものになっている。
レコードの時代は本当にそうだった。
レコード盤をうやうやしくジャケットから出し、ターンテーブルの上に置いて、針を落とす。
曲の順番を換えたりするのも面倒くさいから、レコードの通りに聞く。
レコードの時代は、ミュージシャンにすべての主導権があった。

でも、CDになって、簡単に曲の順番が変えらるようになった。
そして、パソコンが普及して、コピーが出来るようになった。
音楽の主導権が作る人から聞く人になったのは、こういう変化が大きかったのだろうと思う。

モノは消費財になると、品質が落ちるという法則がある。
音楽の裾野が広がり、誰もが作って発表できる環境になったということもあるが、iPodやネットにつながるウォークマンなどの機器がそれを助長したのだと思う。
簡単に曲が手に入り、聞くことができる。
それが作り手のカリスマ性を失わさせたんだと思う。

おそらく、これから先すべての世代に知られているアイドル、というのは出てこないだろう。
日本人が長生きになり、世代の幅が広がりすぎたことや、メディアが多様化したことが原因だと思う。
テレビの台数も増え、ネットという代替物も増え、親の見るものを見る若い人も減った。
エンタメは家族で楽しむものではなくなったのだ。

ぼくは今年のレコード大賞をとったグループを知らないし、楽曲も知らない。
昔にように、大晦日にはレコード大賞の中継を見るという習慣はなくなった。

こんな状態では音楽で国民的アイドルになるのは難しいだろう。

まあ、今でも国民的アイドルというと、スポーツ選手が思い浮かぶから、そのうち意味が変わるかもしれないなあ。
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