考えたこと2

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フェイクニュースもどき
こないだ、新聞に「新卒採用、4社に1社が「質より量」 民間調査」という記事があった。
ぱっと見ると、新卒の学生が不足しているから、質より量を優先する会社が増えているんだな、という印象がある。
記事を見てみると、今まで「量より質」という会社が80%だったのが、75%に減り、「質より量」という会社が5%増えて25%になったということだった。
たしかに、見出しは事実を示している。

でもなあ、と思う。
こういう印象操作が最近多いのだ。
もちろん、記事を読めば本当のことはわかるのだが、「質より量」と「4社に1社」という見出しが、人手不足だから「質は考慮されない」という印象を生む。
もともと80%は量を重視して採用していたのが、それが75%になったということ。
逆に言えば、まだ4社に3社は「量より質」の採用をしている。
だから、見出しは「新卒採用 まだ4社に3社が「量より質」 民間調査」にしてほしい。

この民間調査会社は新聞社の関係する会社だ。
人手不足で、質より量の動きになってきた、という方が量を確保するために宣伝や広告が増える、という思惑があるのではないか。
企業に、採用は大変だ、という印象を与えているのだろう。
ぼくの考えにも偏りはあるが…。

実際にはAIという未知の化物が出てきたり、インターネットがインフラになって世の中の仕組みを変えていったりしているから、どれだけの人が将来必要かはわからない。
それが証拠にメガバンクなどは抑制に動いている。
流動性が低い日本の労働市場では、いったん正社員を雇ったら解雇しにくいということもある。
だから、非正規社員が増えているということだ。

学生の立場に立つと、まだまだ量より質だから頑張らないといけないということになる。
もちろん、世の中には会社関係者の方が多いのだから、この記事はそちらの立場に立っている、ということだろう。
記事の中にも「企業側の苦境が鮮明になっている」と書いてある。
だから、もっと採用のお金を使え、ということが言いたいのだ。

マスコミは第四の権力と言われ、自由な立場で不正を見張るという役割だったが、こと新聞やテレビに関してはもうそんなことは望めない。
食えなくなってきたからだ。
衣食足って礼節を知る、とは論語の中の言葉。
食えなくなると、食うことを優先して利益誘導するのは真実だ。

インターネットがその代わりをできればいいのだが、こちらは玉石混交である。
各々が何が正しそうかを選ばないといけない。

そうなると、メディア・リテラシーという「何が正しいかを識別する力」が必要になる。
そこで、教育が出てくるのだが、これもちゃんとできているとは言えない。

民主主義の根幹の部分だから、ちゃんとやらないといけないのだが…。


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