考えたこと2

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日本一人負け
今の日本の雇用形態がうまくいっていないことが、客観的に明らかになってきた。
パーソル総合研究所というところが行った調査結果の記事がある。
そのなかで、働く人の意識を国際比較しているが、日本の成績がダントツに低いという結果。
対象国は、中国、韓国、台湾、香港、タイ、フィリピン、インドネシア、マレーシア、シンガポール、ベトナム、インド、オーストラリア、ニュージーランド、と日本の主要都市で働く人。

日本で管理職になりたい人の割合は21.4%で調査中最下位。
それだけ豊かな国になったということかもしれない。
ひとつ上のニュージーランドでも倍近い41%あるのだから、文字通りダントツ最下位。
インド、ベトナム、フィリピンでは80%を超えている。

勤務先以外での学習や自己啓発もダントツで低い。
日本は「特に何も行っていない」が46.3%。
聞いた内容は、読書、研修・セミナー・勉強会への参加、資格取得のための学習、語学学習、通信教育・eラーニング、副業・兼業、NPO・ボランティア等の社会的活動への参加、大学・大学院・専門学校、勉強会等の主催・運営などだが、これら9項目中8項目で最下位。
日本の会社が忙しい、ということもあるのかもしれないが、最近はあコンプライアンスも言われており、本当に目を覆うような結果だ。
特に読書が最下位というのも驚いた。
日本は翻訳市場規模が大きく、他国に比べて母語でいろんな本が読める国なのに、それを使っていないというのはもったいない。

起業・独立志向についても、最下位だ。
タイやインドネシア、インドでは50%を超えている。
資本市場が活性化しておらず、企業の新陳代謝があまりないことは、ある意味で悪いことだと思う。

仕事選びで重視する点についても聞いているが、年収が1位なのは共通だが、「職場の人間関係」や「休みやすいこと」などが上位に入っているのは日本だけらしい。
このあたりも、古い年功序列、終身雇用というタコツボのなかで働く日本社会を表している。

同様に、「女性上司のもとで働くことに抵抗はない」「外国人と一緒に働くことに抵抗はない」という項目で最下位。「年下上司のもとで働くことに抵抗はない」はワースト2位。
古い価値観が抜けないのだろう。
若い人たちはそうでもないと思うのだが…。

勤務先に関する満足度も低い。
会社全体、職場の人間関係、直属の上司、仕事内容の4つの項目で最下位。
これをみれば、いまの雇用制度が崩壊していることは明らか。

したがって、今の勤務先で働き続けたいという人の数も最下位だ。
一方で、積極的な転職も考えていないという。
これをタコツボと言わずに何というのか。

この調査を実施したパーソル総合研究所も、この「日本一人負け」の結果を「日本型雇用が直面している「機能不全」と切り離すことは極めて難しい」と言っている。
こういう結果があるから、主だった日本の企業が「ジョブ型採用」に舵を切っている。
役所も組合もいい加減にそれを認めてやり方を変えないといけない。

世界に比べて死者数は圧倒的に少ないのに、バカみたいにコロナコロナと言っている場合ではないのになあ。




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