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2005.05.15 Sunday
いくつもの自分
昨日、年に何度か飲むメンバーで会食を持った。
このメンバーは、家内も入ってはいるが、家の近所の人たちで、気もおけず屈託なく話ができる、自分にとってはありがたいものの一つである。 「アイデンティティ」という言葉がある。これは自己同定という意味だろうが、「自分の居場所」という事だと解釈している。 長らく、会社の中と家族の中にしか自分の居場所はなかったが、数年前から家の近所の仲間というものができて、そこに新しい自分の居場所ができた。 仕事をしている人なら、必ず「会社の自分」という居場所があるが、これは利害が絡んだり、腹が立つこともあったりして、扱いがむずかしくなる事があると思う。 ほとんどの人が必ず持っている、「家族の中での自分」というのは、安定してはいるが、長い間に固定化し、新鮮味がなくなったり、また、家庭内の状況によってはややこしい居場所になることもあるだろう。家族というのは時に感情をあらわにできる場所でもあるから。 その意味で、昨日のメンバーは、いくつかある自分の中では最も居心地がいい自分の居場所になっている。 こんなふうに、こころよい自分の居場所が持てるという事が、生きている楽しみになると思う。 おもしろい話をして笑い、ちょっとマジメな話をしてうなづく。 若い頃の歌を歌って楽しむ。 その輪の中の自分、というのは、自分が好きな自分である。 こういう仲間といると、自分の思っている自分と、相手が思っている自分というものの差がほとんどなくて、外と内がほぼ一致しているという感覚になる。 自分のことを自分で好きと思えるということは、生きていく上で大事なことのリストを書きだした時に、かなり上位にランクされるべき事だと思う。 「幸福」というものにもつながっているのではないか。 そんな「自分の居場所」をたくさん持つことが、豊かな人生、と言えるような気がする今日この頃です。 お金も、仕事も、家族も、趣味も大事ですけどね。 自分の居場所、というものは、自分だけの努力ではできないし、時間と場所の運もあるでしょう。 だからこそ、昨日のような「自分の居場所」は大事にしないとね。 |
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