考えたこと2

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ちょっと違うぞ
機械が進み、コンピューターが進み、ネットワークの技術が進んで、それらの相乗効果でついに新しい未来が見えてきた。

ぼくらが小さい頃の未来像は、単純労働はロボットがやって、人間は楽に遊んで暮らす、というようなものだった。まさにバラ色の未来。
まあ、それはちょっと言い過ぎだが、単純労働から解放された人間が、もっと人間本来の考える仕事に励む、というような感じだ。

機械文明の進歩は、人間を力仕事から解放した。
土木工事の現場をみても、働いているのは重機で、たくさん人はいてもその人たちはあまり働いていない。
クルマの組み立てラインでも、溶接のロボットが大活躍。
そんなことは人間がしなくてもよい。
溶接だけでなく、組み立てもロボットがやるようになってくるだろう。
今や製品によっては無人工場もあり得る時代になった。

また、ロボットスーツというようなものもできた。
人間が身につけて、力を出すというようなもの。
これができると、介護などはだいぶ楽になる。
SFの世界に現実が追いついてきた。

しかし、それで人間が幸せになっただろうか。

今のところ、あまりそれは実現していない。
それどころか、仕事がなくなり、困っている人が増えた。
単純労働が減って、相対的に対人関係の仕事が増えたから、コミュニケーションの能力が必要とされるようになったからだ。
まじめに、コツコツという仕事の形態はなくなった。

一方で、減った仕事は、減ったままだ。
ぼくがいた会社でも、入った頃は工場の中に人がたくさんいたのに、やめる頃にはぱらぱらとしか人がいなかった。
今頃どうなっているだろうか。

工場だけでなく、経理などの伝票の計算や販売の集計などの数字を扱うところは、すべてコンピューターに取って代わられた。
一人1台のコンピューターの時代。
現場で入力したものが、そのまま計算に使われる。
中間で処理していた人が全ていなくなった。

そうではない仕事も変わった。
ファミレスで注文を取る仕事は、ベテランでないとできなかったが、今や携帯端末の番号を入力するだけでいい。
お客さんがいう品物を端末に入れるだけで、厨房にデーターが届く。
周囲を気遣っていなくても、お客さんがボタンを押して呼んでくれる。
したがって、ベテランでなくても、学生バイトでできるようになった。
今や正社員は一人で、あとは全部大学生のバイトという店もある。
厨房の機器も発達し、工場から出荷される冷凍の食品を入れて、スイッチを押せば調理できたりする。だから、バイトでもできる。

そんな労働市場の転換が起こっている。

本当は、人間が機械を使って、楽をするはずだったのだが、機械が人間を使って、人間の働く場所を奪っている。
やっぱり、楽はできない。そんなに国は豊かではないからだ。

おまけに、地球の人口はぼくが生まれたときには30億ちょっとだと思うが、今や70億を超え、100億になる日も近い。
食料が不足し、石油が不足し、水が不足し、必然的に紛争が起こるだろう。

どう考えても、来るはずだった未来とはちょっと違う。
無邪気に、将来は楽になる、と思っていたのに…。

ここで人間の叡智を発揮しないといけない。

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