考えたこと2

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高校生の宇宙語
ファイナンシャルプランナーが、自らの高校生の子供の例を引いて、教育費は意外にかかるのだ、という記事を書いていた。
その記事自体はなんということもないのだが、中に出てきたプランナーの娘の言葉が面白かった。

中3で内申点が伸びて、学力がより高い私立高校に行けた高校1年生。
入るなりつまずいたとのこと。
ところが7月に、このままでは2年生に進級できません、と三者面談で言われた。
寝耳に水だったらしい。
子供に聞くと、「わからないところが、わからない。先生が言っている話が宇宙の話(違う言語で違う惑星の意)にしか聞こえない」という返事。
面倒見がよい、といわれる私学でもそんな状態だったとのこと。

幸いこの子の親は塾や予備校を探して通わせ、何とかなった様子だった。
もともと教育費の話なので、子供の話はそれ以上出てこない。
でも、この話を読んで考えたことがある。

女子高生のことをJKというように略すようになったころから、彼女らの言葉はぼくらにとって宇宙語だった。
チョベリバやキモいとかから始まって、ヤバイの意味が変わった。
今やフロリダというのもある。
フロリダとは、チャットをやっていて、風呂に入るから一時離脱するということだ。

思うに、JKと呼ばれた頃から、オトナの言葉と彼女ら高校生の言葉が分かれてしまったのだろう。
核家族化がどんどん進み、母親も仕事を持ち、子どもが減ったことによる個室化も進み、テレビよりもネットで話題も個人化したことなどが影響しているんだと思う。
親との会話も減ったから、余計に拍車がかかった。
結局豊かになったから、一台のテレビを家族で見る時代から、一人一台の時代になり、インフラが整って、一人一台のスマホ(ケータイ)が実現したというバックグラウンドだ。

昭和の時代は親子の共通の話題はあった。
テレビのドラマだったり、タレントだったり、ファッションだったりしたが、それらはお茶の間のテレビから来ていたからだ。
テレビが一人一台になっても、ある程度共通の話題はあった。
しかし、それにとどめを刺したのがインターネット。
ここで、完全に高校生の話題と、オトナの話題は分かれたんだろう。

その彼女らが、ついに学校の先生が話す言葉が宇宙の言葉に聞こえるようになったという。
そうなれば、わからないところすらわからない、ということになるだろう。

言葉が通じないということは、若者の文化と大人の文化の乖離が大きくなってきたということでもある。

しかし、先生が授業で話していることが宇宙語に聞こえるというのは、ヤバイぞ。
あ、ヤバイは昔の意味です。



(付録)最近の女子高生達がよくSNSで使う流行りの若者言葉ランキング46選【2017年版】http://jikitourai.net/schoolgirl-use-expressionより
第46位:フロリダ 風呂に入るから離脱する
第45位:おしゃかわ おしゃれでかわいい
第44位:チキる こわくなる
第43位:MJK マジか
第42位:あざお ありがとうございます
第41位:ありよりのあり 有り寄りの有り
第40位:あげぽよ テンションが上っている
第39位:メンブレ メンタルがブレイクしている
第38位:絶起 絶望の起床(寝坊したとき)
第37位:アラシック 病的な嵐のファン
第36位:バイブス バイブレーション(雰囲気)
第35位:リアルガチ 本当に真剣に
第34位:ゆめかわ 夢のようにかわいい
第33位:スタ爆 スタンプを大量に送ること
第32位:そま?/これマ? それってマジ?/これってマジ?
第31位:うれぴよ 嬉しい気持ち
第30位:テンアゲ テンションアゲアゲ
第29位:ぎゃんかわ とてもかわいい
第28位:アモーレ 愛する人
第27位:ボイメ ボイスメッセージ
第26位:めっかわ めっちゃかわいい
第25位:ぐうかわ ぐうの音も出ないほどかわいい
第24位:ニコイチ 親友、仲がいい事
第23位:微レ存 そうである可能性が微粒子レベルで存在している
第22位:ズッ友 ずっと友達でいようね
第21位:ジャス民 ジャニーズWESTのファン
第20位:○○たん ヤバたん、カワたんなどのように、可愛く表現する接尾辞
第19位:希ガス ○○な気がする
第18位:てへぺろ テヘッと笑ってペロッと舌を出す
第17位:リムる リムーブする(フォローを外すこと)
第16位:おけまる オッケーしたこと
第15位:エンカ エンカウントする(誰かに出会う)
第14位:エモい 切ない感情を表す(エモーショナルな)
第13位:キンブレ 電池式のペンライトの商標
第12位:かまちょ かまってちょうだい
第11位:うp・うぷ アップロード
第10位:あーね あーなるほどね
第9位:とりま とりあえずまあ
第8位:ほぼほぼ およそ、だいたい
第7位:リアタイ リアルタイム
第6位:パリピ パーティピープル(ノリがよく盛り上がる人)
第5位:すこ 好き
第4位:りょ 了解
第3位:ワンチャン ワンチャンス(可能性はある)
第2位:卍(まんじ) 調子に乗っている
第1位:それな そうだね、たしかにね

| | 考えたこと | 17:39 | comments(0) | trackbacks(0) |
中国の奥地
パナソニックの社長が中国の内陸部を視察したとのこと。
中国の内陸部というと、以前なら外国人が行くことは出来なかったし、沿岸部と比べると近代化が遅れているという状況だったはず。
もちろん、貧しいところだ。

でも、貴陽市というところにはアップルが中国初の巨大データーセンターを作って、中国全土のiPhoneのデーターを集め、いろんなサービスをしようとしているらしい。
それにつられたのか、その他の世界的企業が進出する予定とのこと。
行政サービスはまるごとクラウド化しようとしている。
スゴイ話だ。
沿岸部がいろんなコストが上がり、内陸部に目をつけたということか。
安い労働力やインフラを求めて、ハイエナのように進んでいくのがアメリカ流資本主義。
今あるものを変えて作り直すより、なにもないところにイチから作ったほうが早いし、安いということだろう。

重慶ではスマホのアプリで移動できる配車サービスは当たり前で、既に電気自動車のシェアサービスが始まっているとのこと。
変化のスピードはアメリカよりも早い。
持たざる者の強みだ。

中国は産業を国家社会主義的に進めていく。
高度成長期の日本のようだ。
人々は若いし、人口も多い。
これからは中国の時代になるかもしれない。

西側が自由というものに普遍的価値を見出し、民主主義という政治システムで世界を制覇したと思ったのが1980年代。
象徴的だったはベルリンの壁の崩壊だ。
それから30数年経って、民主主義にもほころびが見え始めている。

国という単位をどうするのか?ということだ。
欧州では国という単位をなくすことで、戦争を繰り返さないようにしようとした。
今は一応国はあるが、人と物の行き来は自由だ。
その中で、EUに付かず離れずだったイギリスが離脱を表明した。
アメリカのトランプ大統領は、移民の制限を提案している。
やっぱり国という単位が大事だと思う人たちが出てきたからだ。

EUとアメリカという二つの勢力が、ほころびつつある。
それに対して、中国はどんどん強くなっている。
しかし、中国では、自由という価値は低い。
一党独裁という体制は堅持されている。

このままいって、価値観の衝突は起こらないんだろうか。

それが心配だ。



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