考えたこと2

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人類の最大の皮肉
原爆記念日の広島市長の宣言を読んだ。

へそ曲がりのぼくは、なんとも気持ちの座らない違和感を感じた。
言っていることは正しいし、核兵器を廃絶すべきだというのはもっともだ。
でも、この宣言を読んでいると、何となく優しさがない。
トゲトゲしているのだ。

ぼくは70年にわたって、超大国同士が直接力を行使するような戦争が起きなかったのは、世界を滅ぼす核兵器という武器を手に入れたからだ、という側面があると思っている。
ぼくらが小学校のとき、少年漫画ですら核戦争の記事が出て、日本は水爆5発で滅びるというようなことを読んだおぼえがある。
怖いと思ったし、なんでそんな兵器を開発しているのかとも思った。
しかし、日本が70年間の長きにわたって平和を享受できたことの一つの要因は、アメリカの核の傘の下にあったということもまた真実だと思ってしまう。
その事実をどう取るかということは、難しい問題だ。

核が戦争を抑止するというのは、世界中で言われていることだ。
逆に言うと、そういうものを持たないと、人類は戦争を思いとどまれないということでもある。
人類の歴史は戦争の歴史だし、それが文明を発展させてきたという側面もまた事実だという人もいる。
それを抑止できるのは、「全人類が滅びる可能性、つまり自分たちも滅びること」だということだ。
情けないが、人類はそんなに賢くないのだろう。
その証拠に、日本だって馬鹿げた戦争を始めたのだ。
その反省もない。

その人類の最大の皮肉に少しでも言及してほしかった。
そうすることで、もっと宣言が多くの人の心に訴えるものになったのではないか。

政治的に難しいことはいろいろあるんだろうけど。

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