考えたこと2

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アメリカはすごい
何度か、和田秀樹のことを書いた。
この人は精神科医だが、精神分析もやっており、この分野が進んでいるアメリカに定期的に行っているらしい。
アメリカでは、精神分析は「飯を食える」仕事になっており、認知行動療法の人気に対抗すべく、精神分析の理論や実践がフレキシブルに変わっているとのこと。
実際、いろんな民族がいて、日本のように黙っていても分かり合えるというような国ではないから、人と人との軋轢のストレスが多くて、ニーズがあるんだろう。
やっぱり移民の国だ。

彼の記事によると、アメリカに行くと、日本が得意だと思っている分野でも、どんどん新しい技術が出てきているとのこと。
今回の訪問ではトイレとカーナビが上がっている。

まず、公衆トイレが「ウォーターフリーテクノロジー」というものになっているとのこと。
水を流さないのに、臭くならないし、汚れもつかない。
水が貴重な国では売れる技術だろう。

カーナビについては記事を引用すると、

「 数年前は、アメリカのカーナビには渋滞情報がなかった(今でもレンタカーのカーナビは渋滞情報がついていない)ので、都市部では不便だった。高速道路はタダとは言え混むことが多いのだが、カーナビでは早く着ける一般道も教えてくれない。アメリカはダメだなと思っていたら、ITの時代になるとGPSによる位置情報の精度の良さを活かし、SNSと連携してリアルタイムの投稿を渋滞情報に反映する機能を持つアプリが登場した。そのため、交通取り締まりや何らかの突発的な渋滞まですぐに表示され、予想到着時間に反映される。このシステムが提供されたことで、最も早く到着するルートの割り出しや到着予想時刻の計算も恐ろしく正確になっている。日本の官製の渋滞情報は主要道路しか使えないので、裏道も混んでいるときには役に立たないが、アメリカ企業はその問題もクリアした。」

アメリカは、人々の力を利用する仕組みを作るのは得意だ。
AirB&BやUberはもちろん、このカーナビも同じこと。
SNSと連携して、リアルタイムの投稿から渋滞情報に反映するとは驚く。
スマホを利用したカーナビアプリがそんなに進んでいるとは思わなかった。
みんなで助け合うという、シェアリングエコノミーというのが、アメリカの風土に合っている。

おまけに、コンピューターの技術の世界は、アメリカは強い。
どんどん新しい会社が出てくる。
いろんな規制がないことも、そういう行動を後押ししているんだろう。

クルマに据え付けるナビはもう要らないということか。
一つの市場が消えた。

ついでに、日本の英語教育についても言っている。

「 日本人の英語力についての批判は「読み書きはできるが、聴く話すはできない」だったが、そんなことを言っている時代からTOEFLの日本人の平均点は読み書きでもアジアで最低レベルだった。実際、英字新聞を読む大学生は、東大生でもほとんどいなかった。話せないというが、自分の言いたいことを書ける日本人がどれだけいたというのだろうか。

 それなのに、読み書きの授業時間を削って、オーラルコミュニケーションなるものの時間を増やした。日本人の英語力崩壊は進み、短期を除く日本からの留学生は減っているのが実情だ。まさに国際化と逆行する結果となったのだ。

 日本人は「従来型の学力」は高いが、表現力や創造性に欠けるという理由から、2020年からはすべての国立大学をAO入試化する改革が予定されている。しかし、すでに従来型の学力でも韓国や中国や台湾に抜かれているというデータはいくらでもある。」

この人はずっと今の英語教育の方針は間違っている、と言っているが、その通りだと思う。

ぼくはもう英語を使わなくなって、14年ほど経ち、昔に比べると全く英語力は落ちたと思うが、それでも、ネィティブの如く話すことよりも、英語を読み書きすることの方が大事だと思う。
読み書きできれば、話すことはできるだろう。
たとえ、発音に問題があったり、聞き取れなくて流暢に話せなかったりしても、日本のサラリーマンは海外に出ていって輸出を増やしたではないか。

間違ってほしくないが、流暢に話せたほうがいいに決まっている。
しかし、読み書きができなければ、話す内容など知れている。
流暢に話せるが世間話程度の人と、たどたどしいが専門的内容の人と、どちらがいいかということだ。

後者の方がいいに決まっている。

だから、和田秀樹は正しい。


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