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2025.06.29 Sunday
AIと電力
生成AIは本当に電力を食う。
ChatGPTやGeminiなどのAIのことだ。 彼ら(敢えて人称代名詞を使いたい)は本当にすごい。 人間が数日かかるような資料を、30分ほどで作ってしまう。 ぼくが現役の時代にあったら、彼らのことをどう思っただろうか。 もちろん、便利だというのが第一だが、彼らがもたらす影響を考えるとちょっと怖い。 法律関係の仕事などは、ほとんどAIがやってしまいそうな気がする。 何が正しいかが法律で決まっているからだ。 それに基づいて判断すればいいのなら、彼らはすぐにやってしまう。 すでに、法律事務所向けのAIのサービスなどが始まっているのかもしれない。 そういうものが出来たら、今度はネット上のサービスになる。 流行りのナントカAs A Serviceというものだ。 そうなると、劇的に値段が安くなる。 さらに、民間のサラリーマンの管理職の仕事のほとんどは書類作成や会議だが、それらが劇的に早くなる。 早くなるということは、少ない人数で出来てしまうということだ。 書類作成は要点を示して彼らに頼んで書いてもらえばいい。 会議などは、録音して音声データを文字起こしして、議事録にしてもらえばいい。 以前勤務していた大学では、教授会の議事録をほぼ逐語的に書いていたが、あんなのは自動でできる。 今やそういう機器も安く販売されている。 そこで問題になるのは、彼らの使う電気だ。 ネットの検索に比べて、彼らは文章を作るのに10倍ほどの電気を使う。 エックスの作ったGrokというAIは、アメリカの一般家庭の5万〜8万世帯の電気を使うという。 世の中で彼らが活躍すればするほど、電気を使う。 だから、データセンターの電力消費が問題になる。 電気は社会を効率化するためにはもっと必要なのだ。 日経には「社会全体のデジタルトランスフォーメーション(DX)でAIの利用は拡大する一方。気候変動への影響を考えると、グリーントランスフォーメーション(GX)との両立は大きな社会課題だ」と書いてあるが、その回答になるのは原子力だろう。 次世代原発ということで、モジュール型などが研究されている。 今や中国が原発の大国になっている。 日本は数少ない原発のサプライチェーンが国内だけでできる国だ。 技術も今ならなんとか継承できる。 50年前にはマスコミもこぞって「夢のエネルギー」などと言っていたのだ。 それが東日本大震災で変わってしまった。 でも、ちゃんと作れば、今でも夢のエネルギーなのだ。 生成AIは少子化でも同じだけの仕事ができるポテンシャルがあると思う。 だからこそ、日本は安い電気を大量に作るべきだ。 古い原発の再稼働、新しい原発、核融合炉などの研究を進めていってほしいと願う。 |
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