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2011.09.29 Thursday
問題点は何か
以前研修に行った時、問題は問題点にしないといけない、という講義があった。
問題と問題点の違いは何か? 問題は漠然としていて、問題点はそれが絞り込めている状態だという。 たしかに、これが問題だ、という時には特定していない場合が多い。 「経理部が問題やなあ」というような言葉は、わりと頻繁に発せられているように思う。(経理部は例である) ただ、「経理部の山田の仕事の遅さが問題や」「経理部長の決断が遅いのが問題や」というような言葉は、よほどの事でないと聞かない。 そういう意味で、問題が問題である間は解決できない。問題点にしないといけない、という事になる。 でも、例を見てわかるように、「問題点にする」という行為はストレスを伴うことが多い。 言うと、どうしても個人名が出る。 それでも、ある程度機動的な組織で、ある程度構成員に組織の目標が徹底されていれば、個人のストレスは軽減される。 大義名分があるからだ。 明確に組織の目的に対して反しているとか、この業務が迅速にできないと目標達成できない、というような議論ができる。 そういう組織は健全だ。 問題を問題点にするための能力は、そんなに高いものではない。 問題意識をちゃんと持っていて、ある程度その組織に長いこといればわかる。(問題意識というのがくせものだが) だが、ホントに難しいのは、組織の機構上、問題点が明らかにならないケースだ。 どうしたら問題が解決するか、特効薬がない場合。 例えば、教育。 それぞれ、識者の言うことはもっともだ。 地域社会が、親が、先生が、教育委員会が、教員養成システムが、日教組が、監督官庁が、教育課程が、経済原理が…、原因と思われるものはいろいろある。 それぞれ、言うことを聞くと、ごもっともと思う。 だから、一般論では答えが出ない。 それぞれの組織固有の問題点を見つけるしかない。 それは、それぞれの組織で、真剣に考えるしかない。 ボトルネックはどこなのか、ということである。 こういうところは、理念があるだけに難しい。 理念はあっても、それを測るものがないのだ。 こういうのは、非営利法人に多い。 「利益」という測定項目がないからだ。 生徒の満足度はあっても、それはいつのものか?ということもある。 こんな勉強しても仕方ない、と思っていたが、中年になって、ああそうだったのか、という例もあるのだ。 何を言っても、反論できる。 したがって、問題点が明らかにならない。 だから、こういう非営利の機関の問題は根が深い。 なんの話か、わからなくなったが…。 |
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