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2015.09.02 Wednesday
深夜族
昔は深夜族というと、深夜放送を聞いて勉強をしながら夜更かしする学生のことだったと思う。
「深夜族」という言葉が、Wikipediaにも出ていないから、記憶になるが…。 深夜放送とセットになっている言葉だった。 中高の頃だから、昭和40年代の中盤から昭和50年にかけての時代だった。 ぼくはヤングタウン(毎日放送)が好きだったが、ヤングリクエスト(朝日放送)も人気があった。 ヤンタン(ヤングタウンのことを省略してヤンタンという)を聞いた後、ヤマハのコッキーポップを聞いたり、電波が入りにくいがKBSのナターシャセブンの番組なども聞いたおぼえがある。 夜中の3時からは、走れ歌謡曲という、深夜のトラック便の運転手向けの番組を聞いた。 5時に終わって、その後はおはよう浪曲や宗教の時間が始まった。 「暗いと不平を言うよりも進んで明かりをつけましょう」というコピーはよく覚えている。 12月の期末テストの頃は、おはよう浪曲で毎年忠臣蔵の特集をやっていた。 ヤンタンは日替わりでパーソナリティが変わる。主に吉本や松竹の芸人か、売り出し中の歌手やタレント、そしてアナウンサーという組み合わせでやっていた。 ヤンリク(ヤングリクエストの省略形)はアナウンサーがやっていて、「仁鶴頭のマッサージ」とか、「キダタローのスタジオ貸します」とかいうコーナーがあった。 今の若い人が聞いたら、どうしてテレビではないのか、と言われるかもしれない。 まず第一に、テレビは一家に1台という時代だった。 自分の部屋にテレビがあるなど、あり得ない時代。 そして、そのころはテレビは夜中はやってなかったと思う。 NHKは国旗が出てきて、君が代を流して放送を終わっていた。 民放もやってなかったのではないか。 昭和50年代はそういう時代だったと思う。 ラジオしかなかった。 一応勉強すると言いながら、実際にはラジオを聞いて、声を潜めて笑っていたり、はやりの歌をチェックしたりしていたのだ。 「ハッピートゥディのコーナー」というのがヤンタンの開始直後くらいにあって、リスナー(ほとんど中高生)に電話をかけて、今日あった面白いことを聞くというものだった。 時々、ほんまかいなと思うような面白い事があった。 そういう、平和な時代だった。 こないだ、大阪で中学生が夜中に出歩いて殺された事件があったが、その頃はそんなことは全くない。 外に出たって、何もないからだ。 開いている店もないし、やっている食堂もない。カラオケはまだないし、時間を潰せるような場所などない。 要は、外に出たって仕方がないから、出ようとも思わなかったのだろう。 今は携帯という通信手段もあって、親も連絡さえ入れれば安心ということもあり、コンビニが終夜営業ということもあり、他にもファミレスとか、いくらでも行くところがある。 だから、事件が起きる。 数年前に警察署長と話をする機会があった。 署長は、夜出歩く人が多いのは、終夜営業の店があるからだ、と言っていた。 あれらの店を規制すれば、出歩く人は減るから、犯罪は減るということだった。 そうだろうなあ。 法律や条例で、夜間の営業を禁止したらいいのだ。 そうすれば、犯罪も減るし、エコにもなる。 簡単なことだ。 |
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