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2021.02.19 Friday
メンバーシップ型の弱点
ジョブ型とメンバーシップ型というのは、今の会社の働き方の区別。
ジョブ型が欧米で主流なのに対して、メンバーシップ型は日本が採用してきたもの。 これで80年代、日本は世界を席巻した。 メンバーシップ型というのは、グーグル先生によると、 「日本企業に多く見られる雇用契約の一つで、日本特有の年功序列や終身雇用を前提にした、職務や勤務地を限定しない無限定正社員を指します。 職務や勤務地の範囲を限定していないことから、基本的には企業の都合により、自由に配置転換を行えるのが特徴です。」 と書いてある。 メンバーシップ型には年功序列や終身雇用がひっついている。 そうでなければ、成り立たないのが日本の正社員の制度。 これがあるから、転勤や単身赴任、サービス残業などの問題が起こるとも言われている。 しかし、メリットもあって、どの仕事は誰がやる、という定義が不明確だから、困ったときはみんなでやる、ということもやりやすい。 だから、柔軟に運用できる。 しかし、今どきの評価は違う。 単身赴任など、海外では考えられないと言われている。 社畜という言葉のように、会社の言いなりにならざるを得ない、ということもメンバーシップ型の悪い点。 ぼくらはそれが当たり前だと思ってきたが、もう今は当たり前ではない。 2000年以降、低成長が続いているのも、一因だろう。 高度成長の時代はポストもどんどんできたから、みんなある程度まで出世できた。 しかし、20年以上続いている低成長下で、もうポストはなく出世もできない。 給料もそんなに上がらないし、ベースアップもなくなろうとしている。 大企業では、海外でも新入社員が入り始め、そんな制度では優秀な社員を採れないから、給与体系を変えつつある。 若い人たちから見ると、能力がなくても上に上がっている人が目立つ。 年功序列だから、と言っていたら、優秀な若手は辞め始めたりする。 あのトヨタでも、たくさんの優秀な社員が辞めているらしい。 だから、トヨタも人事制度、賃金制度を変えようとしているのだ。 メンバーシップ型のいいところだった、柔軟に仕事を回せるという利点も、だんだんと機能しなくなって、今はわざとゆっくり仕事をして、別の仕事が振られるのを避けたりするらしい。 日本の雇用制度が、もう疲労しているのだ。 今や弱点ばかりが目立つメンバーシップ制。 これこそオワコンだと思う。 |
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