考えたこと2

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不要なメンバー
大阪府議会で不要なメンバーの出席を止めて、出席者の4割以上が削減されたというニュースがあった。
なるほど、そうなるだろうなあ。
どういう意味で不要か、ということは問題だが…。

役所も大学も同じようなものだと思う。
大学で一番人数が多い会議が教授会だろう。
ぼくは2004年の4月に学校法人に行き、その年に1回出て、バカバカしくて出るのをやめた。
職員の立場だから、出る義務はないからだ。
総務や教務の人たちは出ないと仕事にならなかったのが気の毒だったが…。

ぼくのいた大学の教授会は事前に「議題整理」というものがあった。
教務と学部長、学科長あたりが事前に「報告事項」と「協議事項」に分けて議題を決めて進行を確認する、という儀式。
その時に、だいたいの結論を確認する。
ということは、もともと話し合おうなどとは思っていないということだ。

「報告事項」は「報告」なので議論してはいけない。
なんだかよくわからないが、もしも「報告事項」でオカシイと思っても黙っていないといけない。

「協議事項」は文字通りどうするか決めるもの。
たいがいの教員は会議中内職をしたり、大学で決めることなどどうでもいいと思っているので、単に座っているだけだ。
数人の教員が実際に協議に参加する。なかには何にでも文句をつける教員もいる。
おそらく40人くらいいても、30人くらいは義務として出ているだけだ。
一言も話さない。
明らかに、後日議事録を回して確認すればいいだけだ。
あくまでぼくがいた大学がそういう状態だったというだけだが、きっと似たようなものだ、と思っている大学関係者は多いと思う。

なぜなら、教授会の主たる出席者の教員たちは、上位の大学はともかく中位以下の大学では、帰属意識が薄いからだ。
大学教員というのは、ある種個人事業主みたいなもので、できれば他の大学で仕事があれば移りたいと思っている人が多い。
毎年、公募に応募する人もいれば、知り合いに頼んでオファーを待っている人もいる。

変わりたい理由の一つは、学部を変わるとより自分のやりたい研究領域ができるということ。
もう一つは、上位の大学に行けば、教えるのが楽だ、ということ。
よほどやる気のある教員を除いて、多くのFランクの大学の教員は、変わりたいと思っているだろう。
Fランク大では2番めの理由が有力だ。
大学教員はその他の教員みたいに「教え方」を習ってなるわけではないので、教えることに関しては素人。
実際ひどい教員もいる。

話がそれたが、教授会は会議が滞りなく終わる、ということが目的になる。
本来の「会議」というものは、特定の課題について話し合うことが目的だろうが、教授会などはそうではない。
「会議を開いた」という事実と、そこで「決まった」ということが大事。
そのためには、滞りなく会議が終わらないといけない。
学内規定で定足数も決まっているくらいだ。
だから、その場に「いる」ことが大事なのだ。
おそらく、多くの教員は委任状を出してOKということにすれば、喜んで出すだろう。
時間の無駄なのだ。

職員の方はちょっと違う。
万が一もめたら困るから、その「万が一」のために会議に呼ぶ人が増える。
今の国会で役人がたくさん待機しているのも、おそらくそうだろう。
場合によっては、席で待機ということもある。
出席者を限定していたりするからだ。

こんな風に、小は学校法人の会議から、大は公務員の会議や国会まで、そういう風になっていると思う。
そういうムダをなくすことが、「生産性の向上」につながるのだ。

ぜひ大阪府議会の取り組みを見習うべきだと思う。



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