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2010.05.23 Sunday
ちょっこし
朝ドラで使われる、島根県の方言。
「ちょっぴり」「ちょっと」という意味の「ちょっこし」という言葉をよく使う。 これが何とも言えず、暖かいというか、ゆっくりした感じが出ている。 「ちょっと行ってきます」というのを、「ちょっこし行ってきます」というだけで、だいぶニュアンスが変わる。 言っている本人にとっては、ちょっと、という意味なのだが、響きが違うのだ。 こういうのを聞くと、方言は残してほしいなあ、と思う。 「だんだん」もよくドラマの中で聞くが、これは本来「重ねがさね」という意味。 「だんだん ありがとう」という言葉の後半が省略されて、「だんだん」が「ありがとう」という意味になったと聞く。 こういう言葉がたくさんあるんだろう。 関西にもそんな方言があるが、話している本人は気づいていない。 東京にも、きっとそんな方言があるのだろう。 そういえば、同期入社の東京出身者が何かの時に、「おっかない」と言っていた。 「恐い」、ということを「おっかない」という。 これは東京弁なのか…。 標準語が浸透し、日本中どこでも言葉が通じるようになった。 これで得られた効率化の利益は、はかりしれないと思う。 明治政府の英断だろう。 しかし、その一方で方言がなくなっていく。 2世代離れると、もう言葉が通じないという事もあるだろう。 仕事で宮崎の都城市に通ったことがあるが、そこでは本気で方言を話されると、まったくわからなかった。 宮崎から見て地方から来た人には、方言が通じないというのは、本当だ。 それが、どれくらい若い世代に伝わっているのか。 「ちょっこし」はいい響きだ。 こういう言葉は残してほしいなあ。 |
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