考えたこと2

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アメリカン・ドリーム
トランプ氏が大統領に選出されたというのは、形を変えたアメリカン・ドリームだと思う。

政治や外交の経験が一切なく、どちらかというと下品で、不動産で何度も倒産しそうになりながらもその都度うまく立ち回って倒産を免れ、テレビのリアリティショーで人気者になったトランプ。
今までの大統領という枠から一番遠かった男。
その「遠かった」という理由が、彼に大統領をやらせてみよう、という事になったんだと思う。

アメリカは景気がいいとされているが、その恩恵に預かっている人の数が少ない。
多くのアメリカ人は所得が増えず、豊かさを享受できない。
今の政治体制ではダメだと思ったのだろう。
それがトランプに投票したアメリカ人の考えだったのではないか。

今回の共和党大会の動員数は前回よりもだいぶ増えたとのこと。
トランプは話題作りには事欠かない。
テレビのショーのように、他の候補者をこき下ろしてのし上がる。
彼は自分を目立たせる方法を知っている。

ヒラリーの方は若い人の支持が多く、投票率が低いということもあった。
もちろん、彼女がやっていることを胡散臭いと思った人も多かっただろう。
オバマ民主党がやってきた、マイノリティ差別を緩和するための優遇政策が行き過ぎていると感じる人も多かったと聞く。
逆差別だ、ということだ。

いい意味でも、悪い意味でも、アメリカは行き過ぎないとバランスが保てない。
過去の禁酒法など、そういう動きの一環だろう。
今回は公民権運動や移民政策が、行き過ぎていると感じている人が多くなったということだと思う。

レーガンやブッシュ・ジュニアでも大統領が務まったのだから、トランプでも大丈夫ということもあったのかもしれない。
いくら大統領でも、議会を全く無視して政治はできない。
そのための三権分立だ。

結局、過去のしがらみを全て断ち切って、彼にやらせてみよう、という意見が大勢を占めたということだと思う。
ちょうど8年間続いたオバマ民主党の政権に嫌気がさしていたという追い風もあった。
アメリカらしいと思う。

彼の差別的な発言や、侮蔑的な発言が計算され、全てわかってやっていたとしたら、だいぶ賢い人物だろう。

それでも、まだ Not my president! というデモが収まらない。
全米各地で、差別的な言動が問題になってきている。
後遺症は大きい。

でもアメリカのことだから、それを乗り越えて次のステージに行くのだろう。
これこそアメリカン・ドリームの体現だ。

当分、彼の言動から目が離せない。


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