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2013.11.22 Friday
バブルの時代
バブルの時代というのは1986年から1991年あたりを言うらしい。
この時代は世間に金が溢れた。 土地が馬鹿みたいに値上がりし、そこに銀行が先を争ってお金を突っ込んだ。 正確には銀行が突っ込んだのではなく、突っ込もうとする輩に融資したのだが…。 世間はそうだったが、ぼくのいた会社では金が溢れたりはしなかった。 少なくとも社員には回ってこなかった。 会社は、流行りのコーポレート・アイデンティティというのを、コンサルを入れてやったり、相次いで海外の会社を買収したりしていた。 やっぱり日本にお金が溢れていたんだろう。 娘が証券会社に入ったという人が、そのボーナスの額を聞いて驚いていた。 まじめにメーカーで働いているのがバカバカしい、という感想だった。 銀行や証券会社は馬鹿みたいに儲かり、文系だけでは足りず、理系の学生もたくさん入っていた。 この時にシーマやセルシオが発売され、金融系のサラリーマンが乗っていた。 600万、700万というクルマに乗れた時代。今なら考えられない。 山一證券と北海道拓銀が潰れたが、その他は救われた。 名前は変わったり、合併したりしたが…。 ゴルフの会員権の値上がりもすごかった。 こんなところでゴルフをするのか、というようなところにもゴルフ場ができて、売り出しとなると高値がついた。 まだできていないゴルフ場まで、会員権を売っていた。 もちろん、そんなゴルフ場は後日不良債権となって、処分されたのだが…。 日本中が喧騒の中で踊っていた。 六本木のマハラジャというような店で、文字通り毎夜踊っている人もいた。 バブルの元はアメリカの要求だったかもしれないが、資本を回転させ、再生産するところに投資をせず、銀行の役割を忘れた所業だったと思う。 大蔵省が主導で銀行や証券会社が踊った。 この時、金融でムチャをした人たちが何一つ責任を取らず、結果的には税金を投入して国が後始末をした。 このことが日本人がマジメで、勤勉だ、という常識を変えたと思う。 ここから失われた20年が始まった。 それまでかろうじて3%台の成長を保っていたが、低成長、マイナス成長の時代に入った。 その影響は経済的なものより大きいと思う。 これがバブルの時代。 |
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