考えたこと2

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海外出張5
日本人にとって一番なじみのある国がアメリカだと思う。
小中学校の頃見ていたドラマの半分くらいはアメリカのものだったし、深夜放送のヒットチャートの半分くらいはアメリカのものだった。

最初に行ったのはロスアンジェルス。当時会社ではLAと呼んでいた。1987年か88年だったと思う。

3人で行って、着いて最初の日の朝駐在の方に迎えに来てもらったが、カーラジオが日本語で交通情報をやっているのに驚いた。
「ワンテン(110号線)は混んでいます」
一緒に行った若い人が当たり前のように聞いているので、「これはオカシイやろ」と言ったら初めて気がついた。

当時のLAは日本企業の力が強く、番組の枠を買い取って日本語で放送してくれているとのこと。
今もやっているのだろうか…。
ジャパン・アズ・ナンバーワンと言われた時代だった。
夜は夜で、当時人気があった「なるほど・ザ・ワールド」などの番組を放送していた。
仕事はアメリカにいる日本人と主にやっていたので、ほとんど日本語しか話さなくてもよい、という出張だった。

唯一、休みの日に遊びに行ったとき、ヒスパニックがたくさんいるのに驚いたのを覚えている。

どこに行ったのか忘れたのだが、そこの入り口で入場料を聞いたとき、「フォルダラ」と言われ難儀をした。
フォルダラはフォーダラーで4ドルのことだったが、スペイン語訛りで話されると難しい。
当時すでにロスアンジェルスの人口の多くがヒスパニックだったはずだ。
ダウンタウンには行かないように、という注意もあって、危ないところは危ないという街だった。

今から思うと、いい時代だった。

LAは乾いた街だった。
本当に空気が乾燥している。
カリフォルニアの青い空という歌で、It never rains in Californiaと歌われるだけのことはある。
乾いた街には黄色が似合う。
日本の道では黄色いクルマはあまり似合わないのだが、ロスアンジェルスは違う。
こういう空気が西海岸を形作っている。
西部劇の乾いた空気はここから来ているのだろう。

その次のアメリカは横断の旅だった。
アラバマに着いて、東海岸に行き、デトロイトからフェニックス、ロスアンジェルスとプレゼンをして回った。
1995年。阪神大震災の年だった。
震災で潰れたので、仮の事務所で準備をしたことを覚えている。

最初にアラバマの工場に行き、当時FAXでやりとりしていた担当者と会った。
彼とのFAXは当時2日に1通くらいだったから、初めて会っても他人とは思えなかった。
そこの事務所で練習をして、出発した。

東部とアリゾナと西海岸はそれぞれ違った風土だった。
今は自治体として、破産申請したデトロイトだが、当時はまだ元気だったと思う。
シカゴの空港に着いたが、そこではたくさんの黒人が働いていた。
西海岸の明るい感じではなく、ちょっと重くて暗い感じ。
Tシャツよりスーツがよく似合う。
街も古くて重々しい感じだった。
この街なら、ハードボイルドがよく似合う。

そこからアリゾナに行った。
アリゾナは砂漠の街。
ワニや蛇やサソリがいる。
スーツでプレゼンしようとすると、今日はカジュアルデーだと言われ、とりあえずノータイでやった。
若いアメリカ人が、終わった後で「よくわかった」とお礼を言いに来たのが印象的だった。

そして、最後はロスアンジェルス。
やっぱり乾いた空気の街だった。
忙しい出張だった。

| | 考えたこと | 23:52 | comments(0) | trackbacks(0) |
猫ヘルパー
アメリカにはいろんな番組がある。

「猫ヘルパー」という番組は、ジャクソン・ギャラクシーというスキンヘッドのギタリストが、問題を抱えた猫を何とかするという番組。
ペットの番組はイヌのもあるし、猫のもある。さすがペット大国アメリカ。

猫は基本的には穏やかだと思っていたが、番組に出てくる猫はだいぶ違う。

人を選んで攻撃する猫、他のイヌや猫を攻撃する猫、家中にマーキングする猫、全く懐かない猫…。
そういう問題行動には理由がある。
それを見つけて正すのがジャクソンの役目。

猫によって、ケースは様々だ。

猫自身がおびえている場合もあるし、運動不足でストレスがたまっている場合もある。縄張りを主張している場合もあるし、自信を失っている場合もある。

この番組を見ていると、猫の凶暴さがよくわかる。
イヌよりも攻撃的だ。

腕に派手な入れ墨をしているギャラクシーは、実は涙もろい。

野良猫だったスコティッシュフォールドを検査したところ、ガンが見つかった。
手術には2600ドルかかる。
飼い主と相談するが、2600ドルはそう簡単に右から左に払える金額ではない。
ギャラクシーの見立てでは、この猫は更生する余地があった。
飼い主にそのことを話し、手術することを勧める。
結局手術をすることになったのだが、その決断を聞いたときのギャラクシーの目には涙が浮かんでいた。

このスコティッシュフォールドは、その後家の中に入ってきて、人間の手からえさをもらって食べるようになり、だいぶ生活が変わった。
人間を恐れないようになったということだ。

イヌでも猫でも、こういう番組は面白い。

彼らにテレビに出ているという気持ちはなく、遠慮もないから、毎回真剣勝負になる。

さすがペット大国アメリカだ。



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