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2014.02.07 Friday
9-3÷(1/3)+1=?
朝日新聞の記事。
大手自動車部品メーカーの高卒と大卒の技術者の新入社員に、9-3÷(1/3)+1という問題を出したところ、正答率が4割だった、とのこと。 1980年代の同じ問題の正答率は9割。 ぼくが大学を出たのが、1979年。 ぼくの感触でも、あの当時この問題なら9割は正答するレベルだと思う。 記事によると「中部経済連合会が3日に発表した、ものづくりの競争力についての提言に、能力低下の事例として盛り込まれた」とのこと。 Web上の中経連の報告書によると、「自動車でA地点からB地点まで往復します。行きは時速30km、帰りは時速50km で走りました。この自動車はAB間の距離の往復を平均速度いくらで走行したことになりますか。」という文章題の正答率も80年入社に比べて極端に低いとのこと。 この問題ができないということは、平均の意味がわからない、ということ以外考えられない。 国立大の学生が分数ができない、といわれたのは1999年。 あの頃から、あまり変わっていないのか、それともレベルダウンしたのか…。 きっとこういう事例は枚挙にいとまがないのだろう。 絶対値で成績を見ないから、こんなことになる。 新入生に対して、下位の大学は基礎学力を調べるテストをする。 なんとその結果が業者から偏差値で返ってくるのだ。 これはあきれた。 素点をくれ、というと金がいるという。 一体何ができて、何ができないかを知りたいからテストをする。 偏差値などなんの役にも立たない。 どの問題がどれだけの正答率を持っているか、という視点で見ないといけない。 それができないような仕組みになっている。 やっている会社も、やらせている大学も、何も考えていないのだろう。 こんなことをしているから、正答率が4割になった。 まあ、直接的には小学校・中学校の教育が悪いのだが…。 高校以下はすべからく偏差値だ。 みんながレベル低下すると、偏差値は変わらない。 偏差値は相対的なものだからだ。 もう一度いう。 こんなことをやっているから…。 |
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