考えたこと2

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留学生のアルバイト
今朝の日経に「留学生のバイト許可厳しく 政府、勤務時間の管理強化」という記事があった。
現状の日本語専門学校や大学で学ぶ外国人留学生の就労審査を厳しくする、ということだ。
不法就労対策ということだが、収入の納税情報を取るという意味もあるとのこと。
お金を取ろうということはやったらいいが、もっと重要な「日本語を学ぶ」という視点が抜け落ちている。

結局、日本のマスコミでも、外国人留学生は労働力としてしかみていないということだ。
その視点だけで留学生の問題を語るのは間違っている。

本来の留学生というのは、留学先の国で勉強して、その成果を持ち帰るというのが自然な姿だ。
それを日本は労働力不足の穴埋めの手段にしている。
これは送り込んだ国から見たら、失礼な話だ。

日本語能力5段階のうち、N4やN5(能力が低い方)で日本に来させて(現地に日本語の教育機関を作ったり、ブローカーなどに任せている)、そこから留学生活が始まる。
日本語学校に入校し、1年から2年を過ごす。
ずっと書いているように、日本語は難しい。

「各語の90%以上を理解しようとする場合、フランス語なら約2000語、英語なら3000語、ドイツ語なら約5000語、日本語なら10000語が必要と言われている」

と書いてあるページもあるくらいだ。

文字の種類は多いし、漢字という非漢字圏の人たちにはやたら難しい文字を、中学卒業程度で1000字程度覚えないといけないし、おまけに漢字の読み方は何種類もある。
文法は英語などと比べると無いに等しいし、本当の言葉の意味を知ろうと思うと歴史も知らないといけない。
主語がなくてもOKだし、それを類推するには空気を読まないといけない。
動詞が少なく、それを修飾する擬態語や擬音語がめちゃくちゃ多い。
それらの事実を日本語教育の専門家たちはわかっているのに、たった1,2年の学習でできると思っているのだろうか。

おまけに、その1,2年間の学習の時間のうち、授業は半日だけだ。
残りの半日はアルバイトを許可されている。
それがそもそもおかしいのだと思う。

もしアルバイトを禁止したら、来る人が減るというのなら、それが本来の姿なのだ。

半日の授業も、悪質な日本語学校が増えて、昔やっていた日本語学校の第三者評価も民主党の事業仕分けで止めてしまい、専門学校は増えたがレベルは落ちた。

文科省は教育を主管しているが、留学生への日本語教育についてはほったらかしと言っていいだろう。

本来なら、そういうことを指摘するのがマスコミの役割だ。

結局日本語がアルバイト程度にしか使えず、まともに読み書きもできない留学生が社会に出ていく。
こんな状態だから、日本人のコミュニティに馴染むわけがない。
だから、いろんな問題が起きている。

マスコミはもっとそういう声を上げるべきだろう。




| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 12:05 | comments(0) | trackbacks(0) |

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