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2022.06.24 Friday
パスワードの長さと構成
尼崎市が一躍有名になった。
全市民のデーターをダウンロードしたUSBメモリを、委託社員が持って帰る途中で泥酔して、カバンごとなくなったという不祥事。 きっと、こんなことは日常的に行われているんだろう。 委託先の社員も、まさかそんなことになるとは思わなかったのだ。 ルール違反だから、それは罰されなければならない。 しかし、その記者会見で市の担当者がパスワードの桁数と構成を話したというのは、あまりにもリテラシーがなさすぎだ。 それも、その事件の記者会見(生中継)で言ったのだから、常識を疑う。 おそらく、まともな人材がいないのだろう。 それも、USBのファイルはパスワードで保護していたのか?という質問に回答するために言ってしまったのだから、情けない。 担当者にしたら、この桁数で、こういう構成でパスワードを設定しているから大丈夫、ということが言いたかったのだろう。 それでも、そんなことを言うのは「担当者がバカだ」ということを大声で叫んだようなものだ。 パスワードがどういう桁数で、どういう構成でセットされているか、というのがわかるだけでも、悪意を持って解読する人たちにとっては大きな情報だ。 桁数がわかっており、構成(大文字、小文字、数字、記号)の種類がわかれば、その組み合わせを順番にトライすれば解読できる。 桁数や構成がわからなければ、それぞれ場合の数が増えて解読が難しくなる。 これはITやセキュリティの問題ではなく、常識だろう。 尼崎市は人口が40万の阪神間の大きな市だ。 そこの公務員が、そんな常識もない。 こんな状態では、こないだ書いた「自治体DX」など出来るわけがない。 |
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