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2021.07.01 Thursday
ワイン離れ
フランスといえば、ワインというのがぼくの常識。
88年にフランスに3ヶ月ほど滞在したときにも感じた。 当時の工場のキャンティーンでは、昼間でもワインが飲めた。 ボトルキープしている人もいた。 スーパーでは水よりも安いワインが売られていた。 そのフランス人が今ワイン離れだという。 日常的にワインを飲む人は16%しかいないらしい。 ここ100年で1/3以下になった。 一時は年間一人100リットルを超えていたが、今は40リットルだ。 すごい減少幅だと思う。 ほんとに水みたいに飲んでいたのに、エライ変わりようだ。 日常的にワインを飲む人は男性で23%、女性で11%。 若い人たちはほとんど飲まず、高齢者だけが飲んでいる。 したがって、今後は高齢者が亡くなって減る一方という予想。 日本の地上波テレビみたいなものだ。 それに対して増えているのがノンアルコールのスプリングウォーターやフルーツジュース、炭酸飲料。 実はイタリアもスペイン、ギリシャもワインの消費量の減少が続いている。 ただ、ワインの輸出は好調で、高値で輸出できる商品になっている。 アメリカがトップの輸入国で、新興の中国市場も増えている。 今やフランスでは足のついたワイングラスで」乾杯する習慣は絶滅に瀕している。 なんだかあの当時のパリの華やかだけど、自堕落した雰囲気には、健康的なノンアルコールは似合わないと思ってしまう。 ぼくのいたアミアンという街はパリから電車で1時間ちょっとだった。 とにかく、夏の長い夜に驚いた。 夜の10時くらいまで明るい。 通りに面したところのカフェでは、アルコールも出されて、みんな太陽に当たりたいという感じで、外でアルコールを飲みながらおしゃべりしていた。 でも、今は水やフルーツジュースなのだろう。 そう思うと、日本のノンアルコールの飲み物は輸出できるなあ。 もう輸出しているのだろうか。 地産地消だから、最近飲み物メーカーが現地の会社をM&Aしているのかもしれない。 エコといい、グリーンといい、今回のワイン離れといい、最近の欧州は40年前とはだいぶ違う。 いいか悪いかはわからないが、なんだか面白くなくなったように思う。 |
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