考えたこと2

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アズ・ア・サービス
日本では製造業よりもサービス業のシェアが上がっているが、その製造業もサービス化してきた。
ブリヂストンが「本業を否定」という記事が出ている。

今やタイヤで世界一となったブリヂストンだが、今はリトレッドに力を入れている。
リトレッドとは、タイヤの接地する部分であるトレッドを貼り替えるということ。
要はタイヤの本体は変えずに、トレッドを貼り替えてリユースすることだ。

ぼくが会社に入った頃は、リトレッドは町工場でやっているものだった。
タイヤメーカーとしては、安全性を考え、タイヤ本体を使い回すことは推奨していなかった。
リトレッドしたタイヤは高速回転したり、熱がかかったりすると接着部分から剥がれてしまったりする危険性があったからだ。
いったん販売したタイヤがどんな条件で使われるかはわからないから、安全サイドで考えざるを得ない。

韓国や中国のタイヤメーカーが台頭してきて、ミシュランが世界トップの座をブリヂストンに譲った。
潜在市場の大きさから、自動車メーカーもアジアにシフトしている。
ブリヂストンとしても、世界トップシェアの座を守ることは大変だろう。

そこで打ち出したのがリトレッドの戦略。
対象はトラックやバスのタイヤだ。
走行距離が長く、1台あたりの本数も多い。
単価も高いから、ここを守ろうということだろう。

彼らが考えたのは、リトレッドと新品タイヤの差額を、メンテナンスサービスで埋めるということ。
今はやりの、タイヤ・アズ・ア・サービスということだ。
リトレッドの時期や頻度をチェックするサービスをつけて、運送業者のトータルコストを削減できる、という作戦。
いずれ、中国製の安価なタイヤがどんどん入ってきて、自分たちの市場を侵食すると考えているのだろう。
おまけにこのサービスが浸透するなら、それをパッケージにして新興国に出ることもできる。
そのテストケースでもあるのではないか。

そのサービスをTPP(Total Package Plan)というらしい。
運送会社はタイヤのメンテナンスがフリーになる。それに伴う人件費や管理コストも削減できる。

でも、簡単にリトレッドの技術は開発できないから、海外のリトレッド大手メーカーを買収して、その技術を使った。
まだTPPはそれほど浸透していないが、アズ・ア・サービスの動きは世界で進んでいる。
インターネットやスマホ、センサー技術などが進んで、タイヤのメンテナンスもリアルタイムで監視できたりするようになってきたからだ。

こういうメーカーの動きはどんどん出てくるはず。

時代はアズ・ア・サービス、サービス業化に動いている。


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