考えたこと2

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日本はIT後進国
以前「日本の大学」に出てきた、スイスのビジネススクールIMDというのがある。
ビジネススクールとはいうものの、IMDの中には「世界競争力センター」というのがあって、そこで国ごとの競争力を発表している。

このランキングでは255の指標を集計しており、指標の64%は雇用統計や貿易統計、残り36%は「マネジメント慣行」「ビジネス規制」「労働市場」「姿勢・価値観」等の内容で評価している。
世界的にも有名なものだ。

今年の日本の順位は34位で、1997年以来の最低ランク。
足を引っ張っているのは、政府効率とビジネス効率。
ビジネス効率では、マネジメント慣行は63カ国中62位と下から2番め。
生産性と効率も55位で深刻な状況。
企業の競争力にとって非常に重要な「姿勢&価値観」も56位。

製造業の生産性とかは高いのだと思う。
ずっと言われているホワイトカラーの生産性が低いのだ。
マネジメントのやり方が62位と悪いから、生産性が上がらない。
労働市場も流動性が低くて、閉鎖的だ。
結局、80年代のジャパン・アズ・ナンバーワンの時代から抜けきれていないのだろう。
終身雇用、年功序列というシステムがもう破綻しているのだ。

また、政府の効率が悪いのは今回のコロナのことで明らかなった。
悪法だった個人情報保護法の問題もあるが、先進国でやっている国民のID(マイナンバー)の活用がされておらず、給付金が遅れたり、厚労省のコロナの発表が3ヶ月遅れで処理されたりしている。
役所のIT化も考えられない遅さ。
厚労省が未だに手書きとFaxで集計していたのだ。
自分たちが恣意的な操作がしたいと思っているのか、と勘ぐりたくなる。
普通は末端で入力したら、できるだけ転記を減らすのが普通。
こうなると、ITについては後進国だろう。

日経によると、東京の山手線はコロナで最大60%混雑が減少したが、今では25%しか減っていない。
ぼくは4割は減ってもいいと思うのだが、またもとに戻っている。
ニューヨークは以前に比べると半分程度らしい。
やはり日本は戻るのも早いのだ。

上層部がIT技術がわからないこと、現場に任せることなどがIT化を阻害している。
現場のレベルでも仕事のやり方を変えるのが嫌なのだろう。
IT化というのは、まさに「仕事のやり方を変える」ことだからだ。
まさに「ハンコ」のためだけに出社する、というようなことが至るところで起こっているのだろう。

日本の衰退の原因の一つは教育だ。
教職課程を文系のものにしてしまったことが大きい。
基本的に教育に携わる人は、日本の文理の分け方でいうと「文系」になる。
せめて文理半々にしておくべきだったと思う。

大学を見たらわかる。
ほとんどが文系学部。
私立大学では設置学部のベスト10に理系の学部名が全く出てこない。
文科省が天下り先を増やすために大学の設置認可を緩め、私立大学が悪乗りして作りやすい文系学部ばかり作ったことが大きな原因だ。

これから情報技術者が必要になるのに、養成する学校がない。
これでIT化などどうやってやるのか。

この状況を建て直すのは、至難の業だと思ってしまう。

まずは文科省が変わることが必要だ。



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