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2019.11.20 Wednesday
香港
一度出張で香港に行ったことがある。
まだ返還前で、イギリス領だった。 一度ここにも書いたが、行ったのは1987年。 初代レクサスの発売前だった。バブルの絶頂期あたりだ。 ぼくらメーカー勤めはそんなに給料も上がらず、ただただ仕事が忙しいだけの日々だった。 年配の先輩の娘が証券会社に入って、めちゃくちゃいい給料をもらったというような話は聞いて、エライ時代になったものだと思った。 あとから思えば、何となく世の中が浮かれていて、地に足についていないような感じだったなあ。 その当時の香港は、まだ何となくいかがわしい所だった。 バッタモンの時計は有名だった。 ぼくは海外サービスの先輩に連れられて行ったのだが、あっけらかんとした明るさがあった。 夜歩いていたら、ワゴンにたくさんの高級ブランドの腕時計をのせて売りに来たりしていた。 みんな、偽物とわかっていて、買っていた時代だ。 その香港が中国に返還され、今市民と警察が戦っている。 中国が一国二制度を守ろうとせず、市民の自由を制約しようとしている、というのが元だろう。 一昨日あたりから、大学に強硬派の学生が立てこもって、逃げ出しては逮捕されている。 経済発展を遂げた中国共産党は、強気だ。 そうは言っても、香港の機能は残したいので、天安門のようなやり方はできない。 アメリカ議会は香港の自由を守ろうという法律を作ったりしているが、日本にはそんな動きはない。 やっぱり経済で依存しているから、あまり関係を悪化させたくないのだろう。 もうすぐ習近平を国賓として迎える、という計画もある。 自民党の一部が、反対の声を上げたらしいが…。 香港の学生たちを見ていて、すごいなあと思う。 マスクをして、命がけで戦っている。 実際、活動家がヤミで葬られている、というページもあった。 香港市民の声にしても、これだけデモや暴動があっても、警察に対する不信感の方が大きいとも聞く。 ウィグル自治区やチベットでの、中国共産党の人権を無視したような活動もある。 もう話し合いでは解決しないと考えているから、学生たちは暴力行為も辞さない。 そう思うと、一部の自民党の「国賓で迎えていいのか」という声は正しいと思う。 政治的に中国といい関係を持つことは必要だと思うが、今の状況を黙ってみているのはいけない。 今中国と関係を悪化するのを避けたい気持ちはわかるが、本当にそれでいいのだろうか。 |
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