考えたこと2

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文科省のアンケート
文科省が、大学3年生の全員を対象としたアンケートをやると日経にでていた。

先日、経団連と大学が話し合っていたが、きっとその中で出てきたアイデアだろう。
3年生全員という大がかりなアンケート。インターネットでやるらしい。
ほとんど全員スマホを持っているから、こういうこともやりやすくなった。
匿名性も保たれるので、正確な統計がとれると思う。

調査項目は、週に何時間勉強しているか、どんな授業を受けてきたか、留学・インターンシップなどの経験、大学教育の役立ち感など。
上位の大学は、それほど結果の心配をしなくていいと思うが、下位の大学は心配になるだろう。
とりわけ、学生を1人100万円と数えて、志願者を募り、推薦やAOを使って大半をとって、一般入試はほとんどない、というような大学は戦々恐々だと思う。

下位の大学は、入学する学生と入ってからの教育のレベルが乖離しているところが多く、授業などちんぷんかんぷんでも単位をあげたり、ゼミも教員が真面目にやっていない(やろうとしても出来ない)という大学が多い。
教員はあくまでアカデミックルートで採用され、昔の大学教育を正しいものとして教育して、学生とミスマッチを起こす。
ミスマッチを解消しようとしても、解消の仕方を知らないので、その教育を継続する。
単位を落とすと教務から怒られるし、責任が問われるので単位は出す。

学生は何のことかわからなくても、レポートを出せばよかったり、試験前に出るところは教えてもらえたり、教科書・ノート何でも持ち込み可という形でのテストなので、単位は取れてしまう。
結果的に何を習ったのかわからないまま卒業、という寸法。
それで、学校法人には4年分の学費が入る。
めでたし、めでたし、ということになる。
そんなことを毎年繰り返している、というか、どんどんひどくなっている。

心ある大学は、入学者のレベルに合わせた授業をしようとする。
そういう授業をすると、文科省から「こんなレベルの低い授業を単位化するな」と文句を言われる。
だから、ほとんどの大学は旧態依然としたカリキュラムになっている。
そういうことを教える教員しかいないからだ。

それを招いたのは大学自身の原因もある。
どんどん科目を減らして入試を簡単にし、志願者の多様化と称して学力を問わない試験を増やし、入り口の間口をどんどん広げてきた。
だから、それを見て高校は右へ倣えをする。
下位の高校は、大学入試が目的になっているからだ。

さらに、本来なら義務教育で身につけるべき力を、つけないまま学年が進む。
その義務教育のツケを高校も大学も払えない。
結局悪いのは義務教育を統括している上は文科省、下は教育委員会。
極論すれば、それが今の日本の教育だと思う。

もちろん、今も昔も優秀な学生はいるし、いい学校もあるし、ちゃんとやっている人たちも多い。
それでも、確実にレベルは下がっている。

アンケートの実施に際しては、大学側から「結果が予算配分や大学の選別に使われる恐れがある」などという声上がっているという。
教育にはたくさん税金をつぎ込んでいるのだから、そんなの当たり前だ。
大学を評価すればいいのだ。
常に学生を評価している教員たちは、自分が評価されるのを極端に嫌がる。
そんなのわがままだろう。民間で働いたことがないから、そんなことを言えるのだ。

そして、内容が悪い学校は潰れればいい。

どんな結果が出るか…。

実施が楽しみだ。


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