考えたこと2

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なつぞら その2
昨日、「なつぞら」には「貧しさ」が感じられない、と書いた。
以前やっていた「ひよっこ」は、昭和の貧しさが感じられるのと対比しての話だ。

その原因は「なつぞら」では、主人公やその周りの人たちが、やりたいことをやっている、という点かもしれない。
主人公はやりたかったアニメーター、兄は役者関係、兄の友だちは記者、北海道の妹は当時珍しい大学進学など。

仕事で「やりたいことをやる」というのは、とても現代的なことで、今でもそういう仕事ができる人はほとんどいないと思う。
ほとんどの人にとって、仕事は結果論であり、あとから振り返って、あれが天職だったなどと思うもの。
日経の「私の履歴書」を見ているとよくわかる。
そこがすごく現代的であり、だから「貧しい」という感じられないのだろう。

「ひよっこ」では主人公や周りの人たちは「生きるために働かないといけない」という状況だった。
それはあの時代、当然すぎるほど当然だったと思う。
そのために都会に出てきて頑張る、という「三丁目の夕日」の世界。
今みたいに、「なぜ働くのか」というような問いはなかった。
それだけ、今は豊かになったということだ。

ぼくらの世代でも、「やりたいこと」をやるにはそれなりのリスクを負って、負け組になる覚悟もしないといけなかった。
それは今も変わらないが、それをやるハードルはだいぶ下がった。
Youtuberになるのに、そんなにお金はかからない。
スマホが一台と、ちょっとした機材があれば、だれでもとりあえずなれる。
これはいいことなんだろう。

ユーミンが書いたブレッド&バターの「あの頃のまま」には、サラリーマンにならず、自由に生きている「君」が歌われているが、それが歌になる時代だったのだろう。
「自由に生きる」ことが難しかった時代。
人類が過ごしてきたほとんどの時代はそうだったし、いまでも途上国ではそうだろう。

豊かさの象徴である「やりたいことをやる」という生き方。

主人公たちがそういう生き方をしていることが、貧しさを感じない原因だと思う。


| | 考えたこと | 23:13 | comments(2) | trackbacks(0) |

コメント
なつぞらは見るのをやめましたわ。時代や人物設定の深堀が出来ていない感じ。結構な俳優陣なのに、いつもどたばた。渡る世間みたいに、店のなかにずらっと並んで適当な会話を回している。もったいない。もっとひとりひとりを丁寧に描けばいいのに。草刈さんも、最初は共感できるキャラだったけど、時代や開墾の描き方が足りないので、わけのわからない年寄になってしまった。東京の戦後の描き方も、めりはりがないので、こちらの気持ちが入っていかない。川村屋も中村屋のもじりでしょ。インドのボースを匿ったとか、すごい店なのに描き方が陳腐で残念。等々。
| sandasun | 2019/07/01 4:11 PM |

そうでしたか。
私はそこまでとは思わなかったけど。
やっぱり「ひよっこ」と比べると薄っぺらい感じがします。
役者のギャラで、セットの予算がなくなって、店の中の話で狂言回しをやっているのかもしれません。
中村屋はよく知りませんでしたが、すごい店なんですねぇ。
さすが東京。
| suzy | 2019/07/01 4:51 PM |

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