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2014.12.18 Thursday
アニメは2次元
ドラえもんの今回の映画は3次元。
「STAND BY MEドラえもん」という題名で、予告編を見たが3次元になっていた。 これからのドラえもんの映画は3次元になるのかな。 藤子F不二雄が生きていたら、それをしただろうか。 手塚治虫が生きていたら、新しいものをトライするいうことで、3次元のアニメを作っていたと思う 。 でも、3次元で作り続けるだろうか。 あの、手塚の絵のタッチは3次元では表現できないと思う。 そんなことを言い出したら、どの漫画家の絵も3次元では表現できない。 3次元にすると、表現しすぎるのだ。 昔はモノを作るときに、2次元の図面で描いていた。 三角法とかいろんな方法で、3次元のものを2次元の図面にして描く。 できるだけ正確に描こうとしても、2次元の図面ではものの形を細部まで正確には描けない。 結局、3次元の物体を2次元で正確に描くというのは不可能に近いと思った。 だから、時代は3次元のモデリングになっているんだろう。 それもこれも、作るべきモノが3次元の物体だからだ。 正確さを追求すると、そうなるのは必然。 でも、アニメは違う。 アニメはもともと2次元なのだ。 ジブリのアニメを見ていると、本当にそう思う。 2次元のままで完成しているのだと思う。 それをわざわざ3次元にする意味がどこにあるのだろうか。 3次元にするメリットはある。 いったんモデリングしてしまえば、それを動かすのはわりとやさしいと思う。 色や形もモデルにひっついて決まってしまうから、離れたところで同じモデルを使うことができるだろう。 2次元のデジタルは、スケール(ものの寸法)が背景と動くもので違うから、やりにくいのだと思う。 3次元になれば、背景にもスケールを属性として持たせたりできるのだと思う。 だから、ひとつ作ってしまえば使い回しができるのだろう。 つきつめれば、これだけコンピューターや3DCGのソフトが発達してしまうと、3次元で作るほうが楽なのではないだろうか。 作ったモデルは使い回しできるから、次の映画でも使える。 だから、製作コストは2作、3作と作ると安くなるかもしれない。 でも、経済的な要因を除けば、3次元にメリットがあるとは思えない。 2次元のアニメの方が、よけいな情報がないだけ、情感がある。 ものを正確に表すためにアニメを作ってるのではない。 ストーリーを感動的に見せるためにアニメを作っているのだろう。 あの平面の絵の中に、よけいなものがないからこそ、感動できるのだと思う。 マンガの絵というのは、デフォルメ(誇張)しているからこそ、表せるものがあるのだと思う。 それを3次元にしてしまうと、リアルすぎるのだと思う。 ドラえもんはコストと製作時間を削減するために、3次元になってしまった。 ジブリも宮崎が引退して、今のアニメの制作の方法を変えるという。 そのうち、2次元のアニメは希少なものになるだろう。 手間と時間がかかるからだ。 「となりのトトロ」や「千と千尋の神隠し」が3次元だったら、あれだけ感動できただろうか。 ジブリは2次元にこだわってほしい。 2次元でないと、表せない感動があるのだから。 |
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