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2014.12.18 Thursday
イヌの名前ベストテン
昔ぼくが子供の頃、イヌの名前といえば、ポチ、クロ、シロ、コロなどだった。
なぜかと聞かれても難しいが、そういう相場だったと思う。 見た目で名前を決めていた。 今のようにスーパーにドッグフードのコーナーなどなく、人間の残飯が主食だった。 ほとんど外で飼っていたし、数も少なかったと思う。 まだまだ日本は貧しかったから、血統書付きの洋犬などほとんどいなかった。 たいがい日本犬の雑種で中型犬だったなあ。 何となく茶色いイヌが多かったような気がする。 小学校の時に、スピッツが流行って、友達の家にスピッツが来た。 キャンキャンとうるさいイヌで、言うことを聞かないヤツだと思った。 あれは、家の中で飼うイヌの最初だった。 その後、日本は高度成長を遂げ、少子高齢化の時代になり、ペット事情も変わった。 河原などの遊歩道でイヌを散歩させている人も増えた。 家の中で飼うのが当たり前になってきた。 複数飼っている人も多い。 たいがい、小型〜中型犬で最近はトイプードルやミニチュアダックス、チワワなどが多い。 イヌの名前もだいぶ変わった。 アニム損害保険株式会社の調査で、「どうぶつ健保」に契約した8万7千頭を対象に行った名前の調査によると、1位コロ、2位チョコ、3位マロン、4位モモ、5位モコ、6位ハナ、7位ソラ、8位モカ、9位レオ、10位ココアとなっている。 1位のコロはよくある名前だが、チョコ、マロン、モモ、モカ、ココアは食べ物の名前。 かわいい系の名前が多くなった。 人間も同じか。 そういえば、タローというイヌも近所にいた。 おとなしいイヌで、飼い主を迎えに行って車にはねられて、後ろの足が一本不自由になった。 それでも、公園のそばで出歩いていた。 あれが典型的な飼い犬だったと思う。 忠犬ハチ公みたいなイヌだ。 「犬たちの明治維新」という本の書評のページを見つけたが、そこに明治43年の朝日新聞に掲載されたデータを元にした“犬の名前ランキング”があった。 それによると、1位ポチ、 2位ジョン、 3位マル、 4位クロ、 5位アカ、 6位ポーチ、 7位ボチ、チイ、 9位シロ、ハチ、チン、タマとなっている。 そういえばポチは多かった。ぼくらの世代では、ポチといえば、イヌを想像する。 イヌの名前もポチからコロへ、そして食べ物の名前にうつり変わってきたんだなあ。 食べ物系の名前が増えたということは、より人間にとって身近なものになったということか。 そうかもしれない。 イヌは昔に比べてどんどん人間に近づいてきた。 特に高齢者にとっては、コンパニオンアニマルという感じだ。 セラピードッグという仕事もある。 だんだんと役割が変わってきたんだろう。 イヌも世につれだなあ。 |
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