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2014.07.09 Wednesday
保育所問題
読売新聞の記事。
「民間事業者が大阪市阿倍野区で11月に開設予定の認可保育所の受け入れ定員を巡り、市の担当部局が地元市議の事務所で関係者らと協議し、120人の予定だった定員を80人に減らしていたことがわかった。 橋下市長は「行政の公平性を疑われ、不適切」と担当部局に厳重注意し、定員を120人に戻すよう指示した。 市こども青少年局などによると、昨年10月、同区で受け入れ定員を80人以上とする条件で認可保育所の運営者を公募。同12月、広島市内の保育所経営会社が選ばれ、定員は120人に決まった。 ところが、地元の複数の保育所が「園児を奪われる可能性がある」と反発。このため、同区選出の木下吉信市議(自民)の仲介で、会社と地元保育所、同局の担当者が今年5月と6月、木下市議の事務所で協議。定員を11月の開設時は80人、来年4月から120人とすることで合意したという。」 記事の最初に出てくる認可保育所とは、児童福祉法に基づく児童福祉施設で、国が定めた設置基準(施設の広さ、保育士等の職員数、給食設備、防災管理、衛生管理等)をクリアして都道府県知事に認可された施設のこと。 この認可保育所に株式会社が参入できるようになる。 実際には今でも参入はできるのだが、自治体の裁量でできていないのが実態。それを規制緩和しなさい、という厚労省の指示が出たというのが去年の話。 2015年の4月からを前倒しで運用しなさい、ということになる。 少子化問題への対応を考えても、待機児童を減らすことが大事になっているのは周知の事実。(だからこの指示が出された) そのさなか、地元の保育所が、園児を取られる可能性があるから、ということで40人受入人数を減らして立ち上げさせようということを談合したということだ。 この指示が出た当時は「保育分野への規制緩和は、共産党などから「儲けが優先された結果、質が低下する」などの批判が聞かれます。 」ということがメディアで言われている。 こういう意見は規制緩和の時に必ず出てくる。 たしかに民間企業は営利を求める。 だから、儲けを優先するのは当然だ。 しかし、質が低下すると決めつけるのはどうかと思う。 儲けるためには、利用者の要望をできるだけ叶え、なおかつ効率化を図って経費を安く抑えることが必要だ。 常に待機児童がいる今は、どんな保育所でも生きていける。 預けないと仕方ないからだ。 その状態を今の児童福祉施設はずっと享受したいらしい。 だから、談合したのだろう。 ぼくは、フェアに競争することでしか、ほとんどの社会の仕組みは結局はうまくいかないと思っている。 フェアな競争を嫌う人たちは、アンフェアな既得権を持っている。 それを守ろうとして、いろんなことを言うが、そこには補助金があったり、役人との慣れ合いがあったり、天下りがあったりして、行政と一体になっているのだろう。 高度成長期には多少のムダは許された。 でも、これからはそんなムダは許されない。 少子化対策を本気でやるなら、待機児童の問題は早急に解決すべき問題だ。 保育園の許認可をやめて市場に任せろとは言わないが、今の厚労省と文科省に任せていては、到底解決しないと思う。 役人は許認可を通じて権限の及ぶ範囲を守りたいし、児童福祉法人や幼稚園などの学校法人は少子化の中で競争をしたくないからだ。 少子化を止めて、子どもたちを増やすのが目的か、それとも自分たちの権益を守ることが目的か、よく考えてほしい。 |
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