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2018.02.10 Saturday
司書
小学校には変なローカルルールがある。
図書館で借りられる本は、年齢制限がつく、という学校がある。 記事によると、6年生は「10歳までに読みたい名作シリーズ」は借りられないとか、「ゾロリ」は2年生までとかいう決まりがあるらしい。 もちろん、多くの学校ではそんなことはないと信じたい。 図書の先生というと、司書の資格を持っている人ということだろうか。 本が好きで司書になりたい、という人は多い。 資格を取れるところはたくさんある。 ネットによると、年間1万人くらいは司書資格を取っているということだ。 もちろん、図書館司書とか、司書教諭とか、別の資格をもたないとできないものもある。 でも、なりたい人は多いが、なれない仕事の一つだと思う。 実際ぼくが勤めていた学校法人の図書館は、今やほとんどの仕事を外注しているが、実質的に働いている人はほとんどが派遣だ。 業務を丸投げして、委託している学校も多い。 そういえば、公立図書館がTSUTAYAに業務委託をした、という話もあった。 どこでもやることは一緒なので、流動性が高い仕事になっているのだろう。 しかし、学校の図書館業務で一番大事なのは、本と人のマッチングを仲立ちするリファレンス業務だと思う。 これはそう簡単にはできない。 そこまでできる司書は少ないと思う。 要するに、こんなことが知りたいとか、何を読んだらいいのかというユーザーに、「それならこういう本がいい」というのを勧める仕事だ。 どう考えても、学校ではぼくはこの仕事が一番大事だと思う。 それを年齢で一律に制限するのは、オカシイ。 読みたいときが、読むべき時なのだ。 本の分類とか、書架の整理とかそういうのはぶっちゃけて言えば誰でも出来る。 図書システムがよくなったから、貸出や返却も手間も要らない。 本当に大事なのは、いろんな本を読んでいて、ユーザーの期待に応えられる司書だ。 繰り返すが、その業務こそ求められているんだと思う。 年齢で図書を規制する学校の図書室は、やっぱりオカシイと思う。 |
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