![]() |
2018.03.11 Sunday
ハモンドB3
今日はジャズオルガンのライブに行った。
大阪のミスター・ケリーズという小さな店。 ギターの先生もバックで出た。 聞きに行ったのは、70年代に製造中止になったハモンドB3という楽器。 1955年から75年まで20年間生産された。 その1台をライブハウスに持ち込んでの演奏。 ハモンドB3の楽器部は200キロ以上あり、音を出すレスリースピーカーという大きなスピーカーボックスが50キロほどあるという。 レスリースピーカーは、スピーカーにモーターが入っていて、上でホーン型のスピーカーが回っている。 スピーカーが回って、音にうねりを出すのだ。 回る速さは楽器側でコントロールしているらしい。 もちろん、スピーカー部にも真空管が何本もあった。 浜田恵子というオルガニストによると、楽器の中も真空管のかたまりみたいになっているという。 トーンホイールという円周がサイン波上に波打っている円盤をモーターで回し、電磁ピックアップで音を出す仕組み。 エレキギターと同じだ。 ハモンドB3には91枚のトーンホイールが入っている。 スイッチを入れて、それらが回転を始めて安定するのに時間がかかるから、なかなか音が出ない。 まるで家具のような楽器。 しかし、ライブが始まるとすごい迫力だった。 うねる音が響いてくる。 いろんな音が出る。 ドローバーというレバーを調節しながら弾く。 アナログな楽器と友だちになって、使いこなしていた。 圧巻だったのは、アンコールのジョージア・オン・マイ・マインド。 歌うようなオルガンだった。 あの音はハモンドでないと出ないんだろう。 ああいう音を聞くと、生きていてよかったと思う。 心に響く音だった。 音は単なる空気の振動だが、あれは魂の振動だ。 ハモンド、万歳! |
![]() |