考えたこと2

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残業ゼロ法案
労働組合が「高度プロフェッショナル制度」に反対した。
高度プロフェッショナル制度というのは、年収1075万円以上の専門職に対して、労働時間の規制や残業代の支払い対象から外す制度。
専門職の対象は為替ディーラーとか、研究開発職、コンサルタントというように限られている。

そういうことなら、構わないのではないかと思う。
普通の労働者は対象から外れる。
対象の職業は、時間で縛られる仕事ではないだろう。
年収1000万以上を稼ぐ人は、自律的に働ける人だと思う。
会社に来ないといけないときは来るだろうし、残業が必要なときはするだろう。
もともと、残業という概念がない仕事かもしれない。

こういう法律が出てきた背景には、一般的な事務や工場ラインでの労働がこれからは減っていく、という前提があるのだと思う。
パソコンが普及し、単に転記するとか、集めて計算するというような仕事は減った。
2004年に会社を辞めるとき、もう手書きの伝票などなかった。
集計から分析まで、コンピューターでできるようになり、経理の事務の人はいなくなった。
キャッシュレスも進み、昔なら現金を受け渡すという業務があったが、それもなくなりつつあった。

工場でもモノを運んだり、加工をしたりする仕事はロボットになった。
人間が必要なのは、複雑な判断が必要な検査とか、確認、組立などに限られる。
実際、目視検査については、センサーの性能が上がり、画像で判断するAIができてきたので、そういう仕事も徐々にAIに変わっていく。

そういう時代背景もあって、高度プロフェッショナル制度が提案されたのだと思う。
そのうち、そういう仕事しかなくなる、ということだ。
時間単位の労働から、何をしたか?という成果を問う仕事が主流になっていく。
本来の意味で、成果を問う仕事になるのだ。

労働組合はいったん賛成したのに、やっぱり「残業ゼロ」という言葉に組合員が反応して、反対に回った。
しかし、年功序列で終身雇用という賃金体系を変えていかないと、これからは生き残れないと思う。
優秀な人材に対しては、若くても高い給料を払うという外資に対して、日本人の若い人たちすらつなぎとめられなくなってきている。

日本は、高度成長という成功体験から離れられず、ドカ貧になりつつある。
高度成長を生んできた、年功序列という賃金体系では、働く人が減り、低成長でグローバル化して、どんどん新技術が入ってくる世界では、もう対応できないのだ。

高度プロフェッショナル制度はその第一歩なんだろう。

反対している場合ではないと思う。



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