考えたこと2

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私人と公人
和歌山の児童刺殺の容疑者が逮捕された。
なぜか、父親の職業と勤務先が読売新聞に出ていた。

和歌山の仏教系大学の教授ということだ。
これで、容疑者の苗字もわかっているのだから、ほとんど父親個人を特定できる。
この報道はいいのだろうか。
普通のサラリーマンなら、まず出ないと思う。
個人情報保護法における個人情報とは、「特定の個人を識別できるもの」ということだから、該当するような気がする。

読売新聞が出さなくても、ネット上にはもうたくさんの情報が流れているのは事実。

でも、全国紙に載ったのは、ちょっとびっくりする。
もう成人している容疑者の親の職業が出たのは、それも特定できるような情報が出たのは珍しいと思う。

これは大学教授という職業が、ある種、公人だと読売新聞が思っている、ということだろうか。

公人とは、「公務員や議員のように公務についている人を指す」ということだから、私立大学の教授というのは公人ではない。
みなし公人、というのがあって、「社会に多大な影響を持っている、マスメディアに多く露出している等特別なステータスを持つ人」というようなことらしい。
それに当たる、ということなんだろう。

私立大学の教員は17万人以上。
これだけ多くの人たちが、そんなに特別なステータスを持っているとは思えない。
まあ、中には持っている人もいるにはいるが、それは大学教授としてというより、文化人等としての話だと思う。

勤務先の大学は気の毒だ。
対応を苦慮しているのが想像できる。
まだ容疑の段階だが、授業等はどうするんだろうか。
まあ、当面は本人に任せるしかないと思うのだが…。

以前、欧州ではこの種の保護者への言及や取材は全くないと聞いた。
もちろん、望んで出てくる場合は別だが…。
それはキリスト教の個人主義にまで遡る思想らしい。

日本は和の思想だから、家族の共同体を問題にするのが当たり前というような考え方になっている。

でも、個人情報保護法とは折り合わない。

西洋から学んだ個人主義を未だに消化できないままだ。

難しいなあ。



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