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2012.10.21 Sunday
カセットテープ生誕50年
今年はカセットテープが生まれて50年にあたる。
カセットの前はオープンリールだったが、ヨーロッパのフィリップス社がカセットテープというのを提案して、録音が一気に便利になった。 最初の頃のカセットは音質が悪く、とりあえずの録音用という感じだったが、年を経るごとに改良され、クロームテープなども出てきて、音質がよくなった。 それと同時にドルビー・ノイズ・リダクションというのも出てきて、ハード面でも改良された。 そんなこんなで、オープンリールのテープよりも幅が狭いし、テープ速度も遅いのだが、どんどん使われるようになった。 ぼくらはカセットの世代、と言ってもいいかもしれない。 中学生の頃にカセットが一般的になった。 70年代から、80年代の20年間がカセットの時代。 カーステレオも当然カセットだった。 自分の買ったレコードをカセットデッキで録って、それを車で聞く。 そんな時代が十数年続いた。 90年代に入って、MDが出てきて、カセットを駆逐した。 そのMDもiPodをはじめとする、MP3プレーヤーとインターネット音楽配信に駆逐されてしまったが…。 でも、カセットの黄金時代は20年ほど続いた。 FM放送を録音するのもカセットだった。 気に入ったアーティストのアルバムが流れる番組を録音する。 それをエアチェックと言った。 もちろん、FMファンなどという、今のテレビガイドみたいな本が出ていて、それで番組をチェックするのだ。 カセット時代は、もちろんレコード盤の時代でもある。 一人がレコードを買うと、カセットに入れてもらって、やりとりができた。 レンタルレコードが出てきたのは、カセットの時代が終わる頃だ。 アナログの時代と言ってもいい。 当然、レコードの音の方が格段にいいから、コピー規制は緩かった。 CDでデジタルになってから、コピー規制が強くなったのだ。 まだまだ捨てられないカセットがたくさんある。 少しずつデジタルに移そうと思っているが、もうあまり聞く時間もない。 となると、捨ててもいいのかもしれない。 ぼくらの生きてきた時代は、記録メディアの変化の時代だったと言えるかもしれない。 オープンリール、カセット、DAT、MD、電子データー。 もう変化は終わり。 ぼくらが十代、二十代で、一番なじみが深かったメディア。 それがカセット。 確実にオーディオの一時代を築いた。 生誕50年おめでとう。 |
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