考えたこと2

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原発 是か非か
山本七平を30代の頃よく読んだ。
日本の思想家であり、文明批評家、出版社社長、キリスト者…、いくつかの顔を持っていたが、自分の戦争体験から、日本人論を展開したことが一番の功績だと思う。

最初に読んだのは、「私の中の日本軍」。
何気なく本屋で買って、読み始めたら目から鱗のことばかりだった。
この本を読んで、朝日新聞の史観は、結局日本を戦争に導き、戦後の日本をも「まともにものを考える」ということからミスリードしたということがわかった。
もちろん、朝日だけが悪いわけではないが、「大朝日」に代表される日本の知識人の思想が「何かおかしい」とぼくには思えた。
戦後60年以上経って、今の朝日新聞の凋落を見ると、ようやく朝日的思想にとりつかれた日本人もマシになったのかなと思う。

「ほとんど全ての人が指摘した事だが、日本的思考は常に「可能か・不可能か」の探究と「是か・非か」という議論とが、区別できなくなるという事であった。『ある異常体験者の偏見』」

こういうことが書いてある。

これは「原発をすぐに停止すべき」という人の議論に見られる日本的思考だと思う。

原発を停止する、ということに関しては、是だと思っている人は多いだろう。
しかし、それをすぐに停止、ということになると、それは不可能だと思う。
冬の北海道は寒い。
電気が止まれば、いくら灯油があってもヒーターは動かない。
そんなことはできないし、生産者の視点に立てば、エネルギーコストは重要だ。
だから、必然的に不可能、ということだと思う。

でも、議論は是か非か…、で進む。

ことはそういう問題ではないのだ。

亡くなってだいぶ経つが、山本七平が生きていたら、今の状況を見てどう言っただろうか…。


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