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2010.04.10 Saturday
大人の象徴
ぼくらが子どもの時は、万年筆が大人の象徴だった。
大人は万年筆を持っているものだった。 父も母も持っていた。 今の子どもは欲しがらない。 使い方がわからないという。 別に書くものはたくさんある。 ボールペンの方が便利だ。 ゲルインキのボールペンは書きやすい。 小さい頃、母の万年筆をこっそり使った。 パーカーの万年筆。 大人の筆記具を使っているという、わくわくする気持ちがあった。 もちろん、今のように300円程度の万年筆があるはずもなく、舶来の高級品だった。 そのうち、日本製も良くなって、カートリッジに小さな玉が入っているものを出してきた。 気圧の変化に強い、ということで、めったに乗ることがない飛行機に乗ったときに、シャツのポケットにさして持っていても大丈夫、というような宣伝だった。 その頃の飛行機は、気圧の変化が大きかったのかもしれない。 万年筆はパイロット、プラチナ、セーラーなど、時々テレビで宣伝もしていた。 入学祝いといえば、万年筆という時代だった。 4月に姪の入学祝いに万年筆を買って送ったが、使い方がわからないので、置いてあるという。 もったいない…。 |
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